
コラム「点睛」 印刷新報・2025年11月13日付
大阪万博の閉幕から、はや1ヵ月。JAGATの網野会長は「会場で感じた最大の変化は、徹底したキャッシュレス化とペーパーレス化」と話す。ある製本会社社長は「紙をできるだけ使おうと探したが、どこにもない」と憤り、その後に訪れて「紙がわんさかあった」通天閣に「ありがとう」と感謝した。万博が近未来の姿であることはたしかだ▼検索、予約、発注、支払、記録から本人証明まで、全てをスマートフォンに集約する流れができている。便利な反面、依存する危険も計り知れない。紛失、破損、障害、データ盗難、ウイルス感染などのトラブルに人はどう対処できるか▼リスク分散しようにも、一度ペーパーレスとなった仕組みを引き戻すことは難しい。極端な話、そのうち若い世代に、「紙? それって、どう使えるの?」と聞き返されるようになるだろう▼日本郵便によると、小学生の半数近くが自宅の住所を言えないとか。手紙を出す習慣が消え、個人情報はむやみに他人に明かすなと教えられ…。道に迷っても、災害に遭っても、住所データはスマホの中だけ。ここにも重大なリスクがある。 (銀河) |
|
関連団体リンク↓
株式会社印刷出版研究所 <本社>
周辺地図
〒162-0041
東京都新宿区早稲田鶴巻町534番地
川尻ビル2階
電話03-5155-7925
FAX03-5155-7930
|
|
印刷出版研究所は、定期情報紙誌『印刷新報』『印刷情報』『日本製本紙工新聞』をはじめ、印刷・製本・デザイン関連の各種単行本などの出版を通じ、印刷関連業界の皆様へいち早く市場動向、経営・技術動向を発信しています。また、プリプレス&デジタルプリンティング機材協議会および日本フレキソ技術協会の事務局を務め、業界の地位向上、活性化に努めています。
弊社が報道を通じて扱う印刷関連の分野は多岐にわたっています。ご相談、お問合せは弊社編集部、営業部までお願いします。
|
|