
コラム「点睛」 印刷新報・2026年8月20日付
シャープは、事務所移転や人事異動、周年行事の際に贈られる祝花や祝電に代えて、医療支援活動を展開するNPO法人への寄付を取引先に依頼する取組みを今年5月から始めた。中元や歳暮、年賀状などを廃止する企業が近年増えたが、相手の礼は尊重しつつ、ムダをなくし、かつ社会課題解決に貢献する活動として評価したい▼寄付を行った取引先の情報は、法人を通してシャープに共有される。この仕組みなら、面倒な思いを巡らせずに、「すっきり」と意味のある支出ができる。「祝花・祝電はご遠慮願います」というより、ずっと明瞭でいい▼企業間の祝花・祝電の類は、全国で膨大な金額に上ると思われる。旧弊を見直す動きが広がれば、大きな社会のうねりとなる。もちろん、花や言葉も、使い方によっては真心を伝える大切な手段。変わらず良さは残るも、現代に合った新しい選択肢が増えているということだ▼かつて事務所移転をした会社に、30鉢ばかりの胡蝶蘭が届いた。中に一社だけ、電気ポットを贈った取引先があり、とても重宝したと聞く。これも心遣いの表し方のひとつである。(銀河) |
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