日付インデックス
6月14日
〈中小印刷産業振興議員連盟〉
知的財産権取引の活動支援 実効性確保へ実態把握

6月7日
紙器事業者、デジタル印刷機の導入は25%
サンプル・校正用途での稼働多く

5月31日
〈電子出版制作・流通協議会〉
「電流協アワード」を創設 海賊版サイト対策にも本腰

5月24日
〈全印工連・官公需活動アンケート調査〉
適正な予定価格に課題 知的財産権の活動も不足

5月17日
〈日印産連 第3回女性活躍推進セミナー〉
多様性が経営危機を救う 「成果」の捉え方から改革

5月10日
東京都・東政連
最低制限価格制度の試行結果など報告
設備投資支援でIoT・ロボット追加

4月26日
【IGAS2018 パネルディスカッション】
ブランドオーナー視点で多彩に
ビジネスに直結するテーマを提示

4月19日
総務省の未来ビジョン案まとまる
ICT導入で成長戦略 2030年代想定し政策に反映

4月12日
経済産業省
2018年「はばたく中小企業・小規模事業者300社」を選定
特化分野で独自の強み目立つ

4月5日
〈国税庁・会社標本調査〉
欠損法人割合、「出版印刷業」は75.8%
28年度も業種別で最も高く

3月29日
〈4月1日からの新税制・法令改正等〉
中小企業の賃上げ支援強化
無期転換ルールの適用開始

3月20日付日本製本紙工新聞より
書店の売上に効果
書協・取協 年末年始キャンペーン実績発表

3月15日
〈第10回経営者「環境力」大賞〉
鳥原社長(マルワ)が受賞 全社一体の活発な行動で

3月8日
〈東印工組 ダイバーシティ推進セミナー〉
一般事業主行動計画を解説
目標達成で助成金の支給も

3月1日
経済産業省、「健康経営」を見える化
優良法人認定2年目に

2月22日
〈page2018基調講演(2月8日)〉
チャンスは転換期にこそ インターネットの次を見通せ

2月15日
〈page2018基調講演(2月9日)〉
他業界から見た印刷業界は? 変化なくして未来なし

2月8日
〈富士フイルムHDが米ゼロックスを買収
世界最大規模の事務機メーカーに

2月1日
〈日本HP 事業説明会〉
印刷向けクラウドOSが普及 大ロットパッケージを開拓

1月25日
製紙連「2018年紙・板紙内需試算」
印刷・情報用紙は2.9%減見通し
デジタルシフトや出版不振で

1月18日
日印産連 新年交歓会
社会との良好な関係構築に邁進
長年の経験・ノウハウ活かせ

1月11日
〈フォーム印刷研究会〉
426回目の最終セミナー開く 42年間にわたり情報発信

1月4日
FAPGA アジア印刷会議
7月にIGAS2018と同期開催
国際印刷フォーラムなど

12月21日
【本紙が選んだ2017年十大ニュース】
関係性再検証の年に 官公需取引改善で歴史的な一歩

12月14日
〈日本タウン誌・フリーペーパー大賞2017〉
大賞は大風印刷(山形)の『gatta!』
今年も印刷会社が多数受賞

12月7日
非正規雇用、長時間労働の一掃へ
日印産連がセミナーで周知

11月30日
〈JPA創立40周年記念講演会〉
米国の最新マーケティング動向学ぶ
市場変化に印刷業は多角化で対応

11月23日
〈日本フォーム工連 業界調査報告〉
BPOサービス市場に期待 全職種で人手不足感が増す

11月16日
ハイデルベルグ 「プライムファイア106」
独・MPS社で実稼働開始 顧客への付加価値提供に威力

11月9日
〈JAGAT大会2017 特別講演〉
田中洋教授、ブランド戦略を語る
デジタル広告の課題も指摘

11月2日
日印産連 Pマーク審査認定事業10周年
記念シンポジウムを開催 JIS改正対応など解説

10月26日
〈第44回技能五輪国際大会〉
印刷職種・早瀬選手は敢闘賞
上位拮抗、僅差の4位に

10月19日
全印工連、取引改善の実効性確保へ
適正な積算が焦点に

10月12日
共同印刷、創業120周年を機に
新コーポレートブランド「TOMOWEL」を導入

10月5日
〈紙のエレクトロニクス応用研究会〉
次世代認識コードなど紹介
新市場の開拓へヒントを提供

9月28日
大日本印刷、太陽堂封筒など4社
赤城神社で実証実験
拝礼作法など多言語で発信

9月21日
太平紙業、エンボス加工で需要開拓
高い意匠性と偽造防止機能を提案

9月14日
〈日本展示会協会インタビュー〉
2020年に向け展示会場問題が深刻化
印刷業も経済的損失は不可避

9月7日
木戸製本所、東京に「入船製本工房」開設
少人数でも運営できるビジネスモデルを設計
小ロットPUR製本の受け皿に

8月31日
国等の契約の基本方針、
解説に「財産的価値に留意」など明記
著作権の適正な保護に言及

8月24日
日経印刷、日本創発へ経営参画
 両社のシナジーに期待大
 日本創発グループは売上高500億円規模に

8月10日
【日印産連・FAPGA&WPCF報告会】
デジタル印刷機の存在感増す 人材不足は世界共通の課題

8月3日
こだま印刷、4色革命インキ「美麗」を開発
RGBの色彩を4色で忠実に再現

7月27日
全日本製本青年会が始動
〈第1回京都大会〉 「ど真中で勝ち残ろう!」

7月20日
日印産連、「印刷と私」コンテスト実施
エッセイ・作文を一般から広く募集

7月13日
廣済堂/福島印刷
業務提携モデルを拡大 デジタル印刷・加工の強化へ

7月6日
〈東印工組セミナー〉
一歩踏み込んで挑戦を
業態変革4社が事例紹介

6月29日
全印工連・臼田会長
組合員に官公需対策の指針示す
「民間取引にも確実に影響」

6月22日
日印産連、信頼度向上へ発信力強化
地域連携事業など推進

6月15日
印刷インキの平成28年需給実績
グラビアインキが6年連続で過去最高を更新

6月1日
中小企業者との国の契約基本方針
印刷の低価格防止、著作権配慮など明記
29年度方針(7月閣議決定)を経産省が説明

5月25日
福島県印工組、創立60周年記念事業
「ふくしまの伝統色事業」を展開
豊かな色彩文化の保存・発信へ

5月18日
≪「日本製本紙工新聞」5月5日付から≫
取次協/雑協 雑誌の売上に一定の成果
12月31日特別発売を総括











2018年6月14日付
〈中小印刷産業振興議員連盟〉
知的財産権取引の活動支援 実効性確保へ実態把握


 中小印刷産業振興議員連盟(中曽根弘文会長)の総会が6月6日、東京・永田町の自由民主党本部で開催された。全日本印刷工業組合連合会および全日本印刷産業政治連盟から官公需活動の取組み状況が報告され、意見交換が行われた。知的財産権の財産的価値に対する理解促進や、最低制限価格制度を中心とする入札制度の改善等について、自民党議員の理解と今後の活動に対する協力・支援の後楯を得るとともに、出席した省庁の幹部からも、全国自治体への周知徹底に向けた方策を進めていく旨、発言があった。

官公需取引の実態を説明し各種要望を行った

■全印工連、自治体への周知徹底を求める
 開会にあたり議連の中曽根会長は「知的財産権の適切な取扱いは重要な問題。徹底されるように取り組んでいく」とあいさつ。伊藤達也幹事長も「実効性を確保し、実を上げていくために本日はしっかり議論したい」と述べた。
 また、全印工連の臼田真人会長は「われわれの調査からは全国の自治体への周知・啓発の不足が浮き彫りになった。また、最低制限価格制度や地元優先発注の問題とセットでないと実効性がない。ぜひご助言ご支援をお願いしたい」と業界を代表してあいさつした。
 続いて、全印政連の生井義三幹事長から、官公需活動の取組み状況が報告された。
 知的財産権の取扱いについては、平成29年度の中小企業者に関する国等の契約の基本方針に「知的財産権の財産的価値」が明記された。基本方針の発表を受けて全印工連では、知的財産権の適切な取扱いに関する啓発冊子を作成し、各都道府県印工組に対して地元自治体への働きかけを要請し、情報の共有にも努めてきた。
 全印工連が47都道府県印工組に実施したアンケートによると、地元自治体に「啓発活動を実施」した工組は59.6%、「今後実施予定」が8.5%、「検討中」が19.1%、「活動していない」が12.8%となった。
 具体的な活動方法については、「工組独自に活動」18工組、「関係機関の支援を受けて活動」10工組、「今後活動する」5工組、「検討中」8工組。
 啓発活動を受けて検討に入る自治体も見られる一方、「どの部署もほとんど関心がない」自治体もあるなど、温度差が大きいのが実情。
 生井幹事長は「好事例は散見されるが、まだまだ周知・啓発が不足している。特に市区町村へはまったくできていない。他県で対応していないため、当面、現行の発注方法を踏襲するなど、国の基本方針の遵守に消極的な自治体も多い。横並び意識が阻害している」と指摘した。
 課題解決に向けては、全印工連の自助努力はもちろん、自治体への周知・啓発の強化、定期調査で収集した好事例の県等への情報提供、契約書や仕様書に利用できるコンテンツ版バイ・ドール契約の自治体向けの雛型作成などを国にも求めた。
 さらに、適正価格の実現について、最低制限価格制度が導入されていない府県が22あること、導入済みの都道府県でも運用上の多くの問題があることを報告し、適用金額の30〜50万円あたりまでの引下げ、予定価格に対する設定率の80%以上への引上げ、根拠のある予定価格の算出方法の採用などを強く求めた。
 意見交換では、知的財産権の適切な取扱いについて中企庁課長から「全国で実施している(国の契約の基本方針の)説明会で周知はしている。強制力はないが、閣議決定文書なので、遵守を求めていく」、総務省課長からも「地方公共団体にとっての努力義務であり、財産的価値への留意は第一項目だ」と発言があった。
 最低制限価格制度や地元優先発注について、中曽根会長から実施していない県の名前を求める場面もあった。中企庁課長は「説明会で最低制限価格制度など未導入の県名を特に挙げることは可能だ。今後も好事例をシェアしながら周知に努めていきたい」とコメントした。
 臼田会長は「特に地方の印刷会社は官公需で成り立っている。地元優先発注かつ適正な予定価格の算出がなければ地方経済は回らず、雇用も守れない。デフレを官公需が引っ張っている現状もある」と発言。
 宮下一郎事務局長は「行政がデフレのスイッチを押すことがあってはならない。ダンピングはデフレの元凶だとぜひ広めてほしい。適正な予定価格の算出や最低制限価格の問題は、産業横断的に取り組むべき課題だ」と言及した。
 伊藤幹事長から「(全印工連が実施したような自治体の取組みに関する)調査を政府が一緒になってやることはできないか。実施できるなら、自治体への影響力は大きい」という質問に対しては、経産省課長が「いろいろな方法を検討していきたい」と回答した。



















【印刷新報2018年6月14日付掲載】
その他掲載記事
・「CMYK」プロジェクト発進
 全印工連、対外広報戦略を本格化
・富士ゼロックス、神奈川県海老名に「Future Edge」開設
・NTT印刷、「可変潜像印刷技術」で特許 など

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2018年6月7日付
紙器事業者、デジタル印刷機の導入は25%
サンプル・校正用途での稼働多く


 矢野経済研究所は5月28日、紙器分野におけるデジタル印刷の導入実態に関する調査結果概要を発表した。
 デジタル印刷機を導入している紙器事業者の割合は25.9%。また、未導入事業者43社に対して、今後の導入意向を聞いたところ、「必要性は感じるので、いずれは導入を検討」18.6%、「必要性は感じるが、導入は考えていない」41.9%、「必要性を感じないため、導入は考えていない」39.5%という結果となり、必要性を感じている事業者が約6割を占めた。デジタル印刷機導入に対する潜在的なニーズは高い。
 導入事業者の割合が4分の1を占めたことに対し、矢野経済研究所では次のように分析している。
 「実際の市場におけるデジタル印刷機の活用状況に比べ、高い比率となった印象だが、これは、アンケート集計結果の中に、サンプル・校正用途で使用していると推測される大判インクジェット機のみ保有している事業者や、紙器以外の印刷物のみで活用していると回答した事業者が含まれているためと考えられる。
 この考察を裏付けるように、導入しているデジタル印刷機のタイプについては『大判インクジェット機』が半数近い割合でトップ、用途については『生産機、サンプル・校正用途の両方で使用』が6割、品目については『紙器』のみでデジタル印刷機を稼働させている事業者は2割しかいないという結果となった」
【調査要綱】全国の紙器事業者およびその他関連企業を対象に、2018年3月から4月にかけて直接面接取材および郵送によるアンケート調査を行った。有効回答企業数は58社。
 紙器分野におけるデジタル印刷市場とは、紙器(主に外装用途で使われる紙製の箱)を対象とし、商業用デジタル印刷機で印刷された市場を指し、有版の印刷機で印刷された紙器は含まない。


















【印刷新報2018年6月7日付掲載】
その他掲載記事
・特集 第60回ジャグラ文化典
・インタビュー 全製工連・新会長 田中眞文氏
・印刷インキ工業会 70年目の節目祝う など

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2018年5月31日付
〈電子出版制作・流通協議会〉
「電流協アワード」を創設 海賊版サイト対策にも本腰


 一般社団法人電子出版制作・流通協議会(杉本尚彦会長、略称・電流協)は5月22日、平成30年度定時社員総会を東京・文京区のトッパン小石川ビルで開催した。任期満了に伴い新理事を選任、理事会で鎌仲宏治氏(凸版印刷執行役員情報コミュニケーション事業本部出版営業統括)が新会長に就任した。
 新たに創設した「電流協アワード」の第1回表彰式も行い、大賞の「Magaport記事サービス(電通/富士山マガジンサービス)ほかが表彰された。
 第8期(29年度)は、電子出版の制作や流通に関わるビジネスにおける課題の整理と研究を継続。28年度まで3ヵ年にわたり総務省から受託した「電子書籍のアクセシビリティを確保するための調査研究」の普及活動も展開した。また、電子書籍市場の活性化を目的として「電流協アワード」を創設した。
 第9期は、「海賊版サイト対策研究ワーキンググループ」(仮称)を新設し、電子出版流通の立場から、各ステークホルダーと連携を取りながら海賊版サイト対策を検討する。
 委員会の再編も行い、新たな名称で「デジタル印刷・オンデマンド制作流通部会」、「電子図書館・コンテンツ教育利用部会」、「次世代出版コンテンツ流通研究会」等の活動を展開していく。
 電流協アワードは今年度も実施の方向。
 この日の懇親会であいさつした鎌仲宏治新会長は、電流協の活動の拡がりに触れた後、「海賊版の問題が起こり、電子だけでなく紙の市場にも多大な影響を及ぼしている。政府も対策を打ち出したが、予断を許さない。政府や出版関係者とともに取組みに力を入れていきたい」と述べた。

 ■電流協アワード表彰式
 電流協アワードは、電子出版分野の制作と流通に関して企業・団体等の優れた製品・サービス・業績・研究等について表彰し、電子出版市場の活性化と発展に寄与することを目的として創設された。3月26日に電子出版関連の学識者やメディア関係者で構成された選考委員会(委員長=植村八潮専修大学教授)を実施し、電流協大賞1件、電流協特別賞4件を決定した。受賞者は次のとおり。
【電流協大賞】
・Magaport記事サービス/電通、富士山マガジンサービス
【電流協特別賞】
・「ハートフルブック」サービス/欧文印刷
・NovelJam/日本独立作家同盟
・NetGalley/出版デジタル機構
・hontoブックツリー/トゥ・ディファクト
 表彰式で審査講評を行った選考副委員長の矢口博之氏(東京電機大学准教授)は次のように述べた。
 「書籍市場は縮小しているが、電子出版は伸びている。特にコミックは紙を上回るなど勢いがある。非常に期待ができる。知的所有権、インターフェース、ビジネスモデルなどに関連したいろいろな問題があるが、電子と紙は対抗するものではない。両方の良いところを合わせた製品、サービスが望まれる。まだまだ多彩な表現、わかりやすい表現がある。今回は、そこに意欲的に挑戦した各社を選ばせていただき、電子出版の可能性を見た。私自身もとても勉強になった」
 大賞を受賞した「Magaport記事サービス」は、電通と富士山マガジンサービスによる出版社向けの電子雑誌業務支援サービスで、雑誌の記事や画像などあらゆるデジタルコンテンツをネット書店等に広く提供でき、記事アーカイブとしての発展にも期待できる。

















【印刷新報2018年5月31日付掲載】
その他掲載記事
・枚葉特集2018
・新会長に金子眞吾氏(凸版印刷社長) 印刷工業会
・全製工連、新会長に田中眞文氏(田中紙工社長) など

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2018年5月24日付
〈全印工連・官公需活動アンケート調査〉
適正な予定価格に課題 知的財産権の活動も不足


 全日本印刷工業組合連合会は、各都道府県工組に対して「官公需活動に関するアンケート調査」を4月に実施し、このほど38工組からの回答結果がまとまった。調査は、知的財産権、最低制限価格制度、地元優先発注、入札要件、行政・議会との関係等の設問に分けて実施した。
 知的財産権について、都道府県庁に対する活動の有無では、「活動を行っている」22工組、「行っていない」15工組。  宮城県工組では、「みやぎの印刷産業振興を考える議員連盟」を通して県出納局との会合を4月11日に実現、官公需における知的財産権の取扱いについて申し入れた。
 組合から、全印工連のパンフレット『大きく変わる知的財産権の取り扱い』を中心に、財産的価値に留意するよう求めた国の契約の基本方針について説明。これに対し、県出納局からは「国の方針に基づき、知的財産権について、現場における仕様書や契約書にどう盛り込んでいけばいいのかを検討中。印刷業界の意見や知恵なども借りながら具現化していきたい」という談話があった。
 組合としても、具体的な反映のさせ方を検討するとともに、全国的な事例等を収集し提案していきたい旨を述べた。  最低制限価格制度の導入については、導入済と未導入が19工組ずつ。未導入工組の今後の予定は、13工組が導入に向けた活動を予定、6工組は活動予定なしだった。
 活動予定なしの工組の中には、「最低制限価格制度の導入の前に、まず適正な予定価格を設定する仕組みづくりが先である」(富山県)、「発注窓口で正確な原価計算業務がされない現状では、最低制限価格の根拠がないため」(石川県)という理由を挙げるところもある。
 また、沖縄県工組では「一般競争入札に相当するオープンカウンター方式で印刷物が業種、参加企業数を問わない形式で行われているため、極端に低い価格で落札されている」ことから、同方式での入札の廃止と指名競争入札方式への変更を求めている。
 都道府県庁の予定価格の積算方法についての設問(複数回答)では、「積算資料や物価資料で積算」15工組、「見積ソフトを利用して積算」4工組、「前年度実績を参考に決めている」15工組、「業者からの参考見積により決めている」16工組、「予定価格の積算は行っていない」3工組、「わからない」8工組となっている。
 都道府県庁における地元優先発注の有無については、「実施されている」26工組、「実施されていない」12工組。  入札における独自の要件の有無については、「ある」20工組、「ない」17工組。「県内に本社・工場設備を有する」等のほか、「CSR認定業者」(静岡県)、「GP認定は加点要素」(東京都)などの回答も見られた。
 都道府県議員を中心とした議員連盟の有無では、「あり」6工組、「なし」32工組。議員連盟がない県でも、和歌山工組のように、「議員顧問が1名。積極的に意見・要望を聞いてくれ、県にも働きかけていただいている」という組合もある。
            ◇
 全印工連官公需対策協議会の白子欽也議長は、4月27日の全印工連理事会でアンケート結果について次のようにコメントした。
 「知的財産権について都道府県庁に対する働きかけをしている工組は22と少ない。もっとアピールをしていただきたい。また、予定価格の積算方法では、前年度実績や業者からの参考見積で決めている都道府県庁がかなりあり、課題が浮き彫りになった。
 今回、38工組から回答を得たが、未回答の工組も早く提出していただきたい。この結果を基礎資料として、国への働きかけを行っていく。
 世耕経済産業大臣が私の地元の和歌山県に来られた際に話をしたが、『経済産業省としては(調達目的に不要な著作権等の知的財産権を受注者に残す)コンテンツ版バイ・ドール契約を推進していきたい』ということだった。この辺も研究をしていく」
















【印刷新報2018年5月24日付掲載】
その他掲載記事
・臼田体制2期目が始動 東印工組総代会
・課題解決型に注目集まる シタラフェア2018
・最新LED‐UV機を披露 弘報社 など

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2018年5月17日付
〈日印産連 第3回女性活躍推進セミナー〉
多様性が経営危機を救う 「成果」の捉え方から改革


 日本印刷産業連合会は、第3回女性活躍推進セミナー「ダイバーシティ経営の可能性〜女性の登用は業績向上の特効薬!」を5月9日に日本印刷会館で開催し、約80名が参加した。立教大学経営学部の尾崎俊哉教授は、企業の持続的な成長のためにイノベーションが必要とされている現状に対し、日本企業の危機感が薄い点を指摘し、ダイバーシティ・マネジメントの取り込みによる競争力の再構築を訴えた。

女性の参加者が半数近くを占めた

 ■企業経営にダイバーシティを活かす
 一昨年、昨年に続き3回目となった今回のセミナーは、日印産連女性活躍推進部会の金田由美部会長の司会で進行。企業行動委員会の堆誠一郎委員長が開催趣旨を述べた後、全日本印刷工業組合連合会におけるダイバーシティ推進への取組みについて、全印工連ダイバーシティ推進委員会の小野綾子委員長が説明した。
 小野氏は、現在約8000万人の労働人口が、2060年には5,000万人にまで減少する日本社会が抱える課題に触れ、ダイバーシティの必要性について解説した。
 全印工連では、2014年に女性活躍推進委員会を発足させた。さらに、若者・高齢者・女性・男性・外国人・障がい者など多様な個性を持った人々が活躍できる社会を目指す必要から、2016年にダイバーシティ推進委員会へと進化させ、事業を推進してきた。
 2018年度は、ダイバーシティ・マネジメントの取組み事例の紹介を通じた啓発活動のほか、アンケート調査の実施・分析、モデル就業規則の活用などを推進する。
 小野氏は「社員の多様性を尊重して受け入れ、能力をフルに発揮させると口で言うことは簡単だが、実践はとても難しい。制度や施策だけでなく、意識改革と『働き方改革』によりダイバーシティを大きく前進させることができる」と考えを述べた。
 続いて、立教大学の尾崎俊哉教授が、女性の登用と企業の業績向上を主題に講演した。
 尾崎氏は、2018年3月現在、女性活躍推進法が求める行動計画の策定について、対象企業(従業員301人以上)1万6100社の99.6%が届け出済みである日本企業の、ある種の真面目さを指摘した上で、「一部の企業を除き、取り組む理由のほとんどは『他社がやっているから』というもの。腑に落ちないまま取り組むことで多くの混乱が起き、結果としてマイナスが生じている企業も多い」と述べた。
 その大きな理由は、能力×動機=成果であるという単純な図式に基づく思い違いであると指摘する。女性社員への動機付けを行えば成果が上がると考えるか、個人の能力や価値観を測ることが難しいために性別を代理変数として機械的に扱っているのが日本企業の実態であるという。
 尾崎氏は、グローバル競争が激化する中、企業の生き残りをかけた競争戦略としてダイバーシティ・マネジメントが求められているとし、創造的破壊によるイノベーションの重要性について次のように述べた。
 「異なる考えや価値観をもつ人材からなるグループは、新しいものが見え、考えつく。それが企業の成長を持続的に支える組織と組織文化につながる。ただし、多様性のあるグループをうまくまとめられる人がいなければ組織は拡散し崩壊する。能力と動機だけでなく、そこに人的資本投資や時間軸を加えた関数モデルで考える必要がある。今はまさに、日本的経営の良さを活かしながら、ダイバーシティ・マネジメントを通じた競争力の再構築を実行するタイミングだ」
















【印刷新報2018年5月17日付掲載】
その他掲載記事
・代表取締役社長に北島義斉氏が内定
・インキワニス工業会 創立70周年を祝う
・第57回全出版人大会 海賊版問題には厳しく対応 など

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2018年5月10日付
東京都・東政連
最低制限価格制度の試行結果など報告
設備投資支援でIoT・ロボット追加


 東京都印刷産業政治連盟(森永伸博会長)は4月23日、都関係局からの施策説明会と都議会自民党との意見交換会を都議会議事堂内において開催、都発注の印刷物における最低制限価格制度の試行実施や、中小企業支援についての意見交換が行われた。

活発な意見交換の場となった

 冒頭、都議会自民党・印刷産業振興議員連盟会長の三宅茂樹都議が「最低制限価格制度の本格導入に向けた試行・検証のほか、設備投資、事業承継などの各種支援にも取り組んでいる。今後、ラグビーワールドカップ、東京オリンピック・パラリンピックなど大きなイベントが続くが、印刷業界の振興発展に向けた絶好の機会であり、みなさまと連携しながら業界発展のお手伝いをしていきたい」とあいさつ。
一方、森永会長は「2020年に向けてわれわれ中小印刷業にとって大きなチャンスであり、どう参画しお手伝いできるかをお聞きし、ぜひ成功裏に行っていただきたい」と、今後の取組みへの期待を述べた。
 続いて、都財務局経理部から「印刷請負に係る最低制限価格制度の試行」についての報告が行われた。
 28年度3件、29年度3件の計6回の試行結果について、「落札率で一定の効果があった」としたほか、1件目で辞退・不参4者合わせ16者が参加(応札12者)したうち8者が予定価格を超過するなどした1年目に対し、2年目は超過が減少したことを報告。
 また、参加者に対する電話取材から「積算内訳書は通常案件では作成していないため時間的に厳しいが、作成自体は難しくない」、「法定福利費の計上は、小規模事業者にとって難しい」、「過度の低価格競争が防げるので良い。各区レベルでは導入しているところがすでにあるので、都でも早々に導入してもらいたい」などの意見が紹介された。  一方、課題として「積算妥当性の確保」が挙げられ、この点について経理部では「引き続き努力を重ねていく」との方針が述べられた。
 都産業労働局商工部/同金融部からは「設備投資・受注拡大・事業承継等に係る施策」について説明が行われた。  まず、革新的事業展開設備投資支援事業(設備投資助成金最大1億円)について、30年度で新たに「IoT、ロボット活用」(限度額1億円、助成率3分の2)が追加されたことを紹介。
 また、「受注型中小企業競争力強化支援事業助成金」では一般区分で2千万円、小規模企業区分で1千万円までの助成金額(助成率3分の2)で助成対象期間が1年3ヵ月以内に設定されたことも説明された。
 このほか、「ビジネスチャンス・ナビ」における販路開拓の仕組みや、事業承継支援、ビジネスサポートデスク、BCP策定支援事業、BCP実践促進助成金などの各種施策を紹介。
 説明終了後、東政連側から「最低制限価格制度の試行案件をもっと増やすべき」、「もともと厚生年金の加入は義務となっており法定福利費の計上は不要」などの意見・要望が述べられ、活発な意見交換が行われた。















【印刷新報2018年5月10日付掲載】
その他掲載記事
・次期事業推進のキーワードは「Happy Industry」
・平成30年 春の叙勲
・新代表幹事に本村豪経氏 ジャグラ SPACE-21 など

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2018年4月26日付
【IGAS2018 パネルディスカッション】
ブランドオーナー視点で多彩に
ビジネスに直結するテーマを提示


 日本印刷産業機械工業会(宮腰巖会長)とプリプレス&デジタルプリンティング機材協議会(辻重紀会長)が主催するIGAS2018(7月26日〜31日、東京ビッグサイト)では、さまざまなテーマのもと、ブランドオーナー視点でのパネルディスカッションを開催する。最新印刷技術の動向や印刷およびクロスメディア等に関わるマーケティング、業態変革、新規事業等のビジネスに直結するテーマを取り上げる。会場は東京ビッグサイト会議棟、各定員200名、参加無料、事前登録制。5月からIGAS2018のWebサイトで参加申込受付を開始。
【IGAS2018パネルディスカッション概要】
※モデレータの他、パネリスト各3名を予定
■顧客目線で見る印刷媒体の持つ力とその有効性・可用性
 〜クロスメディアを含めた新たなメディアアプローチ〜
 7月27日(金) 11時〜13時
 モデレータ=石川森生氏/潟fィノス・セシールCECO EC本部EC企画部ゼネラルマネージャー
■ラベルパッケージ分野で拡大するデジタル印刷商材
 〜こんなところまで!身近な商品にも普及する背景と将来〜
 7月28日(土) 11時〜13時
 モデレータ=蓮見裕威氏/花王轄成部門クリエーティブプロデュース部プロデューサー
■オフセットとデジタルのハイブリッド利用が生み出す印刷物の新たな形
 〜印刷物は商品としてこんなに変わる! その有効性・効果を知る〜
 7月29日(日) 11時〜13時
 モデレータ=佐川正純氏/佐川印刷椛纒\取締役
■商業印刷での高速輪転インクジェットデジタル印刷機の可能性
 〜ここまでできる輪転インクジェットを利用した印刷ビジネス〜
 7月29日(日) 14時30分〜16時30分
 モデレータ=若林圭太郎氏/潟Eイル・コーポレーション代表取締役社長兼事業統括本部長
■激変する出版分野におけるデジタル印刷普及の現状
 〜デジタル印刷技術は現状の何を変え、何を実現するか〜
 7月30日(月) 11時〜13時
 モデレータ=高畑千恵氏/鰍oHP研究所ライツ局電子事業部開発課マネージャー
■インバウンド需要を取り込むためのテクノロジーとソリューション
 7月31日(火) 11時〜13時
 モデレータ=中村好明氏/一般社団法人日本インバウンド連合会理事長、一般社団法人国際22世紀みらい会議議長、潟Wャパンインバウンドソリューションズ代表取締役社長
■軟包装・ラベル分野における水性フレキソ印刷の現状と課題
 〜ブランドオーナーの要求にどう応えるか〜
 7月28日(土) 14時30分〜16時30分
 モデレータ=塚田昌氏/概SIプランニング上席執行役員シニアフレキソアドバイザー
■フレキソ印刷による拡張ガマットと付け合わせによる市場開拓と付加価値向上
 7月30日(月) 14時30分〜16時30分
 モデレータ=田嶋信介氏/コダック合同会社上席執行役員フレキソグラフィック・パッケージング事業部パッケージング営業本部本部長
■Japan Color認証制度「デジタル印刷認証」一般社団法人日本印刷産業機械工業会
 7月27日(金) 14時30分〜16時30分
 モデレータ=波多野孝司氏/鰹ャ森コーポレーション情報システム本部本部長兼ICT推進部部長

















【印刷新報2018年4月26日付掲載】
その他掲載記事
・CTP特集
・シタラフェア2018開催
・共同印刷 守谷第一工場 6月から本生産 など

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2018年4月19日付
総務省の未来ビジョン案まとまる
ICT導入で成長戦略 2030年代想定し政策に反映


 総務省は、2030年代に実現したい社会から逆算した未来ビジョン「未来をつかむTECH戦略」をまとめた。人口減少や高齢化など課題が山積する日本が、積極的なICT導入による改革で中長期的に成長するプランを描いている。6月に最終決定し政策パッケージを発表する。
          ◇
 総務省は昨年12月、省内の若手官僚からなる「IoT新時代の未来づくり検討委員会」を情報通信審議会の中に立ち上げた。IoT、AI、ロボット等のテクノロジーが進展した2030年〜2040年頃の未来社会を展望しつつ、人口減少社会を乗り切るための戦略を策定し、政策に反映させることが目的だ。
 今回、中間とりまとめが行われたビジョン、「未来をつかむTECH戦略」(仮称)には、副題として「『静かなる有事』をチャンスと捉え、アグレッシブなICT導入により『変革の実行』へ」が付いている。
 委員会では、人口減少・高齢化などの「静かなる有事」に対し、2030年代に実現したい未来の姿から逆算して議論を進めた。ICT導入による「変革の実行」につなぐためのプランとして策定されたのが今回のビジョンであり、その実行を通じて日本が中長期的に成長戦略として掲げる「Society5.0」の実現などを目指す。
 実現したい未来の姿は、人づくり=「I:インクルーシブ(包容)」の社会、地域づくり=「C:コネクテッド(連結)」の社会、産業づくり=「T:トランスフォーム(変容)」の社会の3つの柱で構成した。
 それぞれが目指すところは、I:インクルーシブが、年齢・性別・障害の有無・国籍・所得等に関わりなく、だれもが多様な価値観やライフスタイルを持ちつつ、豊かな人生を享受できる社会。C:コネクテッドが、地域資源を集約・活用したコンパクト化と遠隔利用が可能なネットワーク化により、人口減でもつながったコミュニティを維持し、新たな絆を創る社会。T:トランスフォームが、設計の変更を前提とした柔軟・即応のアプローチにより、技術革新や市場環境の変化に順応して発展する社会。
 その具体化に向けて、2040年までに実現したい目標としては、「世界最高水準の」女性・高齢者・障害者も含めた労働参加率、AI・ロボットによる自動化・無人化、子どもから高齢者まで各世代のICTリテラシー、紙の要らないデジタルガバメント、デジタルネットワーク環境の実現のほか、「時間当たり労働生産性を現行の1.5倍」、「国際競争力のあるスマートシティを各都道府県に実現」などを挙げている。
 また、未来をイメージした生活シーンとして、次の15を挙げた。
 「職場スイッチ」「健康100年ボディ」「パノラマ教室」「お節介ロボット」「あらゆる翻訳」「いつでも窓口」「どこでもドクター」「あちこち電力」「クルマヒコーキ」「バーチャル探検」「らくらくマネー」「全自動農村」「手元にマイ工場」「三つ星マシン」「えらべる配達」。
 未来ビジョン案は、6月の最終決定に向けて具体化を進め、政策パッケージを打ち出す。  すでに示されているメニューには、たとえば産業政策として「データ流通時代の競争力強化方策の検討」があり、「協調領域における事業者間のデータ共有促進など官民データのオープン化やパーソナルデータの利活用推進などデータ流通・活用環境の整備」を掲げた。
 「高齢者をターゲットとした市場・サービスの創出」では、「シニアベンチャー、クラウドファンディングなど、ICTを活用して高齢者の投資や消費を促すインセンティブ創出のためのモデル事業の推進」を示した。
 今回の未来ビジョンでは、日本が直面するあらゆる課題が検討されたと言っていい。社会課題を解決する「ソリューション・プロバイダー」を目指す印刷産業にとっても、今後の方向性や戦略を定める上で重要なヒントが含まれている。
















【印刷新報2018年4月19日付掲載】
その他掲載記事
・IGAS2018に向け高まる期待 東西で出展者説明会
・印刷インキワニス工業会 創立70周年 三役座談会
・日宝綜合製本・長船工場に「アレグロ」導入
 多品種小ロット生産の強化へ など

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2018年4月12日付
経済産業省
2018年「はばたく中小企業・小規模事業者300社」を選定
特化分野で独自の強み目立つ


 経済産業省中小企業庁は3月26日、2018年「はばたく中小企業・小規模事業者300社」を選定した。ITサービス導入や経営資源の有効活用による生産性向上、積極的な海外展開、多様な人材活用など、さまざまな分野で活躍する企業の事例を公表している。印刷業関連の選定企業の取組みの概略を紹介する。
          ◇
 【株式会社佐々木印刷】
 佐々木信雄社長、岩手県北上市、従業員数20人

◆地球にやさしい製品づくりを経営理念に、
 台紙不要のラベル・シールを開発、主力商品に成長

 ラベル・シール印刷を主力とする同社は、海外の格安製品に対抗するため、1991年から台紙不要シールの開発に着手。1998年に特許出願するとともに商品化し、全国自治体のごみ処理に使用される。原料の60%を削減する画期的なもので、供給先の廃棄物削減にも大きく貢献している。
 2015年にはデジタル印刷機を導入し、可変情報機能を付加することで多品種・少量受注に対応し、大手企業等からの新規受注につながった。独自市場の開拓にも積極的で、ラグビーワールドカップ2019釜石開催に向けた「フェイスシール」の開発は、すでにサンプルによる実証試験まで終了。これらのデザインとパッケージは地元の福祉作業所が担当し、販売は沿岸地域の被災企業が行うなど、地域企業の連携による新事業に取り組んでいる。
 【丸金印刷株式会社】
 川合榮子社長、千葉市、従業員数180人

◆医薬品パッケージに特化し、
 最新鋭の設備と熟練した技術で高品質の製品を提供

 創業104年の同社は、一貫して医薬品・化粧品分野を中心に印刷、紙器加工、シール・ラベル製造の実績を積み、全国に取引先がある。
 顧客の声をもとに、「ワンプッシュで開封できるカートン」、「すばやく廃棄できるカートン」など、独自の製品を企画・開発し、医薬品メーカー等に提案できる強み持つ。印刷、打抜き、製函などの工程ごとに最新鋭の検査装置によるデジタル検査と熟練した検査員による目視検査で、ハイレベルな品質管理を行う。
 早くから社員の仕事と家庭の両立や地域社会の子育て支援にも取り組んできた。社長自ら社員全員と面接し、仕事上の悩みや子育てに対してのアドバイスも行う。
 【株式会社エスケイワード】
 加藤啓介社長、名古屋市、従業員数46人

◆トヨタカイゼン方式の導入により、
 オフィスの生産性向上と人材確保を実現

 世界35ヵ国以上の言語に対応した翻訳サービスからWebサイトの企画・デザイン・構築、システム開発までワンストップで提供。インバウンド戦略や訪日外国人の誘致等、海外からの需要獲得のため各地の多言語コミュニケーション事業を支援している。
 トヨタカイゼン方式を活用した職場環境の改善を実施。オフィス環境の整備、長時間労働の削減、時短勤務等の多様な働き方を可能にしたことで、女性の育児休暇復帰率および社員の定着率の向上、外国人材の確保にもつなげた。オフィスの生産性向上により売上増の効果も出ている。
 【久保井インキ株式会社】
 久保井伸輔社長、大阪市、従業員数31人

◆UVインキ・特殊インキで高度な技術を有し、
 新たな価値を創造

 国内シール・ラベル印刷用UVインキでは、第2位のシェアを持つ。また、国内の住民票用紙・印鑑証明書等に使用される偽造防止インキでは、100%のシェアを獲得している。
 本格的に海外展開を進める中で、2015年に中小企業基盤整備機構の支援を受け、現地ローカル市場への輸出を開始した。数社への輸出が軌道に乗り、タイをハブとしてASEAN地域への販路拡大を進めている。英語版ウェブサイトも海外営業ツールとして活用しでいる。
 「世界一キレイなインキ工場」を目指し、5Sの徹底で職場環境の改善も図った。















【印刷新報2018年4月12日付掲載】
その他掲載記事
・JP2018特集
・DMがVRゴーグルに
・新社会人に贈る 大手印刷会社入社式あいさつ など

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2018年4月5日付
〈国税庁・会社標本調査〉
欠損法人割合、「出版印刷業」は75.8%
28年度も業種別で最も高く


 国税庁が毎年実施している「会社標本調査」の平成28年度分調査結果がこのほどまとまった。業種別の欠損法人割合では「出版印刷業」が75.8%で最も高く、27年度分調査に続いてトップとなっており、業種としての厳しさが目立っている。
 28年度分調査は、平成28年4月1日から29年3月31日までの間に終了した各事業年度を対象として、29年7月31日現在で取りまとめたもの。資本金階級別や業種別に約167万社を抽出し、確定申告書等から得た標本値を基に国内の法人企業全体(約267万社)を推計している。
 連結子会社約1万2000社を除いた法人企業の28年度の状況は、利益計上法人数が97万698社(前年度比3.3%増)で6年連続の増加。欠損法人数が168万9427社(同0.1%減)で7年連続の減少。全法人に占める欠損法人の割合は63.5%(同0.8ポイント減)となった。7年連続で減少している。
(※欠損法人=所得金額がマイナス〈損失〉またはゼロである法人)
 業種別の欠損法人割合では、「出版印刷業」が75.8%で最も高く、次いで「繊維工業」(74.5%)、「料理飲食旅館業」(73.8%)の順だった。
 一方、割合が低い順は、「運輸通信公益事業」(57.5%)、「建設業」(57.6%)、「不動産業」(60.1%)。
 利益計上法人について、業種別の所得率(営業収入金額に占める所得金額の割合)を見ると、「出版印刷業」は3.6%で下位から3番目。「鉱業」(11.1%)が最も高く、「不動産業」(10.4%)、「金融保険業」(9.3%)が続く。
 全法人に占める欠損法人の割合は、平成22年度(72.8%)から7年連続で減少している。「出版印刷業」も22年度の80.9%から下がり続けてはいるが、業種別の順位では最も高い位置に浮上してしまった。
 22年度からワースト3は「料理飲食旅館業」、「繊維工業」、「出版印刷業」の順で続いたが、「出版印刷業」は26年度に2番目となり、27年度からは最も欠損法人割合が高い業種となっている。
 全法人の4分の3が利益を出せていない実態は限りなく重い。小手先の改善ではなく、業界として構造的な改革を断行する以外に抜け出す道はないだろう。














【印刷新報2018年4月5日付掲載】
その他掲載記事
・IT力強化や即納対応など成功のカギに
 日印産連・デジタル印刷に関するアンケート
・SOPTECとうほく2018
 9月28・29日仙台で開催 出展社募集中
・IoTで中小企業に商機 共同受注の仕組みづくりを など

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2018年3月29日付
〈4月1日からの新税制・法令改正等〉
中小企業の賃上げ支援強化 無期転換ルールの適用開始


 中小企業経営に深く関わる平成30年度の各種税制・法令等が4月1日から施行される。
 事業承継税制は抜本的な拡充が図られる。今後5年以内に承継計画を提出し、10年以内に実際に承継を行う者を対象に、対象株式数の上限撤廃、納税猶予割合の80%から100%への拡大、雇用平均8割を満たせなかった場合でも猶予継続可能、M&Aを通じた事業承継を支援対象に追加、等の措置を行う。
 書徳拡大促進税制の拡充では、賃上げした中小企業の法人税を減税する。給与等支給総額が前年度以上(基準年度との比較要件は撤廃)、平均給与等支給額が前年度比1.5%以上増加を適用要件に、給与等支給総額の対前年度増加額の15%の税額控除(従来は控除率10%)、さらに2.5%以上の賃上げに加えて人財投資や生産性向上に取り組む企業には25%の税額控除(従来は控除率は22%)を適用する。
 勤続5年を超える有期労働契約社員のうち、希望者は無期労働契約への転換が可能になる(無期転換ルール)。平成25年4月に施行された改正労働契約法で導入されたルールであり、この4月で5年が経過したため、有期労働契約を更新した社員に初めて適用対象となる者が現われる。4月1日からの1年間に無期転換の申込みがあった場合、平成31年4月1日から無期労働契約社員に移行する。ただし、労働条件は別段の定めがない限り、直前の有期労働契約と同一となる。労働条件を変える場合は、別途、就業規則などの改定が必要となる。
 障害者の法定雇用率も引き上げられる。民間企業は、これまでの2.0%から2.2%に変更される。また、障害者を雇用する義務がある民間企業の事業主の範囲も、従業員50人以上から45.5人以上に変わる。
 国は、障害者雇用率の引き上げを積極的に進めており、民間企業については2021年4月までに2.3%とする計画。2.3%となった際には、対象となる事業主の範囲は従業員43.5人以上に広がる。













【印刷新報2018年3月29日付掲載】
その他掲載記事
・プレIGAS特集
・印刷関連の出展に存在感 としまMONOづくりメッセ
・保永堂版「東海道五十三次」を原寸大で復刻
 トッパン・フォームズ など

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2018年3月20日付日本製本紙工新聞より
書店の売上に効果
書協・取協 年末年始キャンペーン実績発表


 日本雑誌協会と日本出版取次協会は、2017〜2018年年末年始「本屋さんに行こうキャンペーン」の実績をまとめた。
 それによると、12月29日と1月4日の特別発売日の書店売上は前年を上回ったものの、12月29日〜1月8日のキャンペーン期間の売上は94.8%(キャンペーン実施店95.2%)と前年を下回った。ただし、最近の市況に照らすとキャンペーン効果によって、売上数値はレベルの底上げにつながっている。
 年末年始キャンペーンは前年に引き続き2回目。今回は12月29日と1月4日の2日間を特別発売日と設定し、定期雑誌と特別商品を発行。12月29日〜1月8日のキャンペーン期間で、書店売上が前年を上回ることを目標に掲げて実施した。
 具体的に、取次4社のPOSデータ(調査店数4,666店)の定期誌の売上では12月29日、30日、1月4日、6日および1月1日〜4日合計で前年比を上回った。一方、前年は特別発売日だった12月31日や、正月3が日などの売上は振るわなかった。
 キャンペーン期間に発売された雑誌のうち、売上上位誌の中でも年末発売誌では女性向け、児童向け雑誌(nicola、てれびくん、たのしい幼稚園、おともだち等)に前年を上回る銘柄が多く、年始発売では週刊誌、コミック誌、月2回刊誌(ヤングジャンプ、週刊ポスト、花とゆめ、Tarzan等)などで前年を大きく上回った。
 書店活性化策では、参加書店数の増加を実行、コミック出版社の会(15社で構成)の協力で、全国約2,500店(前年約2,200店)で配布したキャラクターしおりやキャラクター画像によるスタンプ風画像の効果により、前年比約3倍の応募者数の増大につながった。
 前回好評だったレトルトカレーの配布は、参加書店は全国200店(前年130店)、配布数1店当たり420個(前年240個)の総数8万4000個に増えた。
 さらに、雑協公式ツイッターによる「#年末年始は本屋さんに行こう」を読者・消費者向けに実施。雑誌協会加盟各社、各編集部の協力もあってフォロワー数はキャンペーン終了時点で約1万6000とスタート時に比べ約2.4倍に拡大、ツイート数もこの種のキャンペーンでは想定以上の効果があり、読者・消費者へのリーチは広がった。












【日本製本紙工新聞2018年3月20日付掲載】
その他掲載記事
・印刷・製本技術が新たなジャンルを作る
 集英社 高野秀明制作部長インタビュー
・折り機でも活躍 画期的な混入防止カメラ
 サイコー(埼玉県戸田市)
・4年ぶりにペーパーショウ開催 竹尾 など

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2018年3月15日付
〈第10回経営者「環境力」大賞〉
鳥原社長(マルワ)が受賞 全社一体の活発な行動で


 第10回(2017年度)経営者「環境力」大賞の顕彰式と発表会が、2月23日に東京・渋谷の青学会館アイビーホールで開催された。今回の受賞者は7名で、マルワ(名古屋市天白区)の鳥原久資社長も受賞した。

賞状を手に鳥原社長

 経営者「環境力」大賞は、認定NPO法人環境文明21と日刊工業新聞社が共同主催する賞で、2008年に創設された。厳しい経営環境下においても、環境問題に真摯に取り組み、社会的責任を果たしている企業経営者(主に中小企業)を発掘し、広く社会に情報発信している。
 主催者では、「21世紀の社会をリードする経営者の資質」を評価する12項目を作成して公表。経営者から自己評価結果に関連資料を添えて応募してもらい、現地ヒヤリングなどを経て大賞として毎年顕彰している。自己評価12項目には、「100年先を見通した企業価値を設定し、その価値を浸透させる情熱と達成する戦略性」、「地域社会との交流を大切にし、その伝統や文化を尊重する意思」、「経済と環境を一体化しようとする意志」などがある。
 今回を含めて受賞者は延べ62名。第5回(2012年度)には、大川印刷(横浜市)の大川哲郎社長が受賞している。
 顕彰式では、藤村コノヱ環境文明21共同代表から受賞理由が紹介され、賞状が両共同代表と日刊工業新聞社の井水治博社長から手渡された。
 食品リサイクル事業、廃棄物処理事業、各種製造業など全国7名の受賞経営者から、「私の環境力」をテーマに発表が行われ、その後、関係者を交えて志を同じくする者同士の懇親会が行われた。
 発表会ではマルワの鳥原社長から、社員29名の「小さな会社の身の丈に合った環境活動」の数々が紹介された。地域に根差した活動を地道に続け、印刷会社ならではの情報発信を行ってきた結果、地域や顧客との関係性の中で思わぬ価値が発見でき、価格競争になりにくい独自のブランディングができたという。同社は、品質向上・環境・情報・広報・交流などの各社内委員会活動を通じて、社員自らが考え行動する仕組みづくりを行っている。
 鳥原社長は「やらされるのではなく、みんなが楽しみながら仕事をすることが大事だ。それには経営者が率先垂範で動き、楽しむこと。今日の表彰の様子もすぐに写真をSNSにアップし、発信した」と、日頃の実践の一端を早速伝えた。

【鳥原社長(マルワ)の主な受賞理由】
 ISO9001、14001、27001、日本印刷産業連合会のグリーンプリンティング認証、FSC森林認証などを取得しているほか、全日本印刷工業組合連合会のCSRツースター認定という数少ない企業に認定されている。
 ISOを単なる看板にするのではなく、各認証項目の目標達成に役立つように、作業工程をマニュアル化し、それを常に更新して現場で活かしている。
 また、積極的に情報公開を行い、そこから得られる反響の中に、印刷業の将来に対するヒントを見つけていこうとする非常に前向きな姿勢を持っている。
 愛知万博をきっかけに環境を強く意識するようになった。環境を経営の指針に据え、それを社員に徹底することで、環境力のある商品づくりに成功している。価格競争ではかなわない大手にも環境力で対抗する努力も続けている。
 企業としての独自性を維持するためには少数精鋭が望ましく、常に自分たちの声を発信し、互いの声に耳を傾けることで全体最適を目指しており、中小企業の目指すべき姿を実現している。
 社内に各種委員会をつくり、その活動を通じて社員のモチベーションを高め、社員同士のベクトルを合わせる努力をしている。そして、業界にありがちな経験と勘だけに頼らず、技術面を理論で理解できるように、自らが科学技術を理解することが必要だとして、たとえば印刷用インキに含まれる揮発性有機化合物削減対策に積極的に取り組み、他業界に対しても指導を行っている。












【印刷新報2018年3月15日付掲載】
その他掲載記事
・製本・後加工特集
・東印工組・足立支部 創立60周年で記念式典
・三松堂 埼玉・狭山に保育園を開園 など

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2018年3月8日付
〈東印工組 ダイバーシティ推進セミナー〉
一般事業主行動計画を開設
目標達成で助成金の支給も


 東京都印刷工業組合のダイバーシティ推進委員会(小野綾子委員長)主催セミナーが2月15日に日本印刷会館で開催され、特定社会保険労務士の小倉絵里氏(GIMS)が、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の策定および両立支援等助成金の申請ポイントなどを解説した。
 政府の掲げる「一億総活躍社会」の実現に向けて、働き方改革に関する法整備や各種取組みが進む中、同員会では働き方改革に対するアプローチの一つとして、小倉氏の協力を得ながら一般事業主行動計画の策定にメンバー各社が取り組んでいる。
 この行動計画は、事業主が従業員の仕事と子育ての両立を図るための雇用環境の整備や、子育てをしていない従業員も含めた多様な労働条件の整備などに取り組むに当たり「計画期間」、「目標」、「目標達成のための対策およびその実施時期」を定めるもの。
 策定および取組みの流れは、@自社の女性活躍に関する状況把握、課題分析、A行動計画の策定と社内周知、公表、B行動計画を策定した旨の届出(都道府県労働局)、C取組みの実施と効果の測定の4ステップ。特に行動計画の策定では、目標を1つ以上数値で定めることが求められる。
 300人以下の事業所では策定は努力義務に止まるが、女性の活躍推進に関する状況等が優良であると認められた届出企業は、認定マーク「えるぼし」を名刺や求人票などに使用することができるといったメリットもある。  また、自社の女性活躍に関する「数値目標」の達成に向けた「取組目標」等を盛り込んだ行動計画を策定し、その計画に沿って目標を達成した事業主に対して支給される助成金として、「両立支援等助成金『女性活躍加速化コース』」が設けられている。
 同助成金では、計画期間内の取組目標達成で支給される「Aコース」、取組目標達成時から3年以内に数値目標を達成すると支給される「Nコース」があり、Nコースでは最大で60万円が支給される。ただし、申請は目標達成から2ヵ月以内に行う必要がある。
 小倉氏は、今後人材確保が困難になっていくことが予想される中、同委員会の挑戦を「変革に向けたスタート」と位置付け、「行動計画の策定でスタートダッシュを切ってもらい、チャンスにつなげてほしい」と述べた。
 また、メンバー各社が策定した行動計画などは事例集としてまとめており、小野委員長は「事例集を参考にしていただき、優秀な社員を育てていく一助にしていただきたい」と活用を呼びかけた。













【印刷新報2018年3月8日付掲載】
その他掲載記事
・大日本印刷 スイス紙容器大手と合弁会社設立
・JPA感謝祭 40期生が卒業課題を発表
・経済調査会 『印刷料金 18年版』発行
 「クリエイティブ」の概要初掲載 など

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2018年3月1日付
経済産業省、「健康経営」を見える化
優良法人認定2年目に


 経済産業省は2月20日、「健康経営優良法人2018」として、大規模法人部門に541法人、中小規模法人部門に775法人を認定した。
 大規模法人部門では、大日本印刷、凸版印刷、図書印刷、トッパン・フォームズなど。中小規模法人部門では、全国で約20社の印刷会社が認定された。
 秋田活版印刷(畠山紀夫社長、秋田市)など、中小部門のうち9社は2017年に続いての認定となっている。
 経済産業省では、健康経営に取り組む優良な法人を顕彰する「健康経営優良法人制度」を昨年から開始した。企業からの申請に基づいて審査する。認定基準には、健康経営の宣言、経営者自身の健康診断の受診、従業員の健康を改善する担当者の設置、法令違反がないこと、ストレスチェックの実施、受動喫煙対策の実施、長時間労働抑制への取組みなどがある。
 昨年2月に第1回の認定を行った後、8月には中小規模法人部門で223社の追加認定を行うなど、中小企業の取組み促進にも力を入れている。
 同制度は、地域の健康課題に即した取組みや健康増進などを積極的に進める法人を「見える化」することで、従業員や求職者、関係企業、金融機関などから「従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践している法人」として社会的に評価を受けられる環境づくりを目的としている。健康への投資が、従業員の活力向上や生産性の向上など、組織の活性化をもたらし、ひいては業績や株価の向上につながるという期待がある。
 人材確保がますます困難になり、企業が人を選ぶのではなく"選ばれる"時代に向かう中、「健康経営」の視点は大きな広がりを見せると予想される。












【印刷新報2018年3月1日付掲載】
その他掲載記事
・オフ輪特集
・前年比1.6%増の6兆3907億円
 電通「2017年(平成29年)日本の広告費」
・マーチング委員会 第7回全国大会
 地域の活性化へ情報共有 など

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2018年2月22日付
〈page2018基調講演(2月8日)〉
チャンスは転換期にこそ インターネットの次を見通せ


 インターネットの次に来る世界は、どんな未来が広がっているのだろうか―。page2018の2日目(2月8日)基調講演では、『〈インターネット〉の次に来るもの〜未来を決める12の法則』(ケヴィン・ケリー著、NHK出版)の訳者で、元朝日新聞記者の服部桂氏が講演し、情報化の発展の歴史を振り返りながら、混沌とするネットの次の時代を見通すために必要な視点について持論を展開した。

講演する服部氏

 全世界のインターネットユーザーは34億人に達し、ネットをベースとしたAIやIoT、VRなどの新たなテクノロジーが加速度的に進化を続けている。2045年にはコンピュータの知的能力が人間を上回る「シンギュラリティ」が起きるとも言われている。
 服部氏は、記者時代に、インターネットを紙面で初めて紹介するなどネットの発展を見続けてきた経験を踏まえつつ、未来を見通すことの難しさについて指摘する。
 「インターネットの世界は今や当たり前だが、当初はパソコン好きの趣味の延長線上で、アマチュア無線のようなものだった。ネットが一般化されてから、まだ25年しか経ってない。今のネット社会を誰が予想できただろうか」  また、「かつてIBMのトーマス・ワトソンは、コンピュータは全世界で5台ぐらいしか売れないと言っていた。少し前まではインターネットのコンテンツは、新聞社とテレビ局が作ると言っていた」とし、未来予測は勘違いであふれていると主張する。
 WIRED創刊編集長でデジタル界を牽引してきた、ケヴィン・ケリーでさえ、インターネットのことを見誤っていたという反省から同書を著した。未来論の本というよりも、一歩引いて全体を見渡すことで、不可避な潮流からデジタル革命の本質を読み解こうと試みているものだという。

 ◆12の不可避なキーワード
 同書では、インターネットが辿ったこの四半世紀の歴史を踏まえつつ、今後30年の間にネット化が何をもたらすのかを、12のキーワードから考察している。
▽Becoming(なっていく)=ネット化したデジタル世界は名詞(結果)ではなく動詞(プロセス)として生成し、
▽Cognifying(認知化していく)=世界中が利用して人工知能(AI)を強化することでそれが電気のようなサービスとしての新たな価値を生じ、
▽Flowing(流れていく)=自由にコピーを繰り返して流れ、
▽Screening(画面で見ていく)=本などに固定されることなく流動化して画面で読まれるようになり、
▽Accessing(接続していく)=すべての、製品がサービス化してリアルタイムにアクセスされ、
▽Sharing(共有していく)=その結果シェアされることで所有という概念が時代遅れになり、
▽Filtering(選別していく)=さらにコンテンツが増えすぎてフィルターしないと見つからなくなり、
▽Remixing(リミックスしていく)=サービス化した従来の産業やコンテンツが互いに自由にリミックスして新しい形となり、
▽Interacting(相互作用していく)=VRのような機能によって高いプレゼンスとインタラクションを実現して効果的に扱えるようになり、
▽Tracking(追跡していく)=そうしたすべてを追跡する機能がサービスを向上させライフログ化を促し、
▽Questioning(質問していく)=問題を解決する以上に新たな良い疑問を生み出し、
▽Beginning(始まっていく)=そしてついにはすべてが統合したホロスと呼ぶ次のデジタル環境(未来の〈インターネット〉)へと進化していく。
 これらのキーワードは、いずれも現在進行形からなるが、「変化は不可避で、すべてはプロセスの途中である。完成品というものはないし、完了することもない」と説明する。

 ◆未来は創りだすもの
 服部氏は「現在のスマートフォンのような端末がこれから存在しているかどうかは保証の限りではない。これからはウェアラブルで常に人間があらゆるモノとつながり、インタラクションできるようになるかもしれない。もしかしたら何も持たないことが、一番おしゃれだという世の中になるのかもしれない。モノは常に新しいものをレンタルすればよくなり、所有という概念も変わるかもしれない」などと話す一方、現在のインターネットの姿や今あるプロダクト、サービスを延長して未来を予測しようとしても想定外の事象は必ず起こると指摘する。
 そのうえで、未来と接していくポイントとして、そもそも人間の想像力には限界があり、エジソンやノーベルのような偉人たちでさえ未来を正しく予測することはできなかったとし、「近視眼的にならずに一歩離れて全体を眺める視点を持つとともに、判断停止せず(考えたくないことも考え)、どういう可能性があるかを十分に考えることが大事になってくる」とアドバイスする。
 服部氏は「グーテンベルクによる印刷革命は近代を作った。それは今、インターネットが起こしているデジタル革命と同じだ。現在は近代の成熟したターニングポイントに来ている」と指摘し、パーソナルコンピュータの父と呼ばれるアラン・ケイが言った「未来は予測するものではなく創りだすもの」という言葉をわれわれに投げかける。
今まさに未来のインターネット社会へ向けて現在進行形で進んでおり、印刷産業も含め、これからまったく予想もしなかったイノベーションが起こるかもしれない。先行きが不透明で不安な一方、逆にチャンスの時とも言える。 ケヴィン・ケリーは本書の中で次のように述べている。
人間の歴史の中で、何かを始めるのに今ほど最高の時はない。今こそが、未来の人々が振り返って、「あの頃に生きて戻れれば!」と言う時なのだ。 まだ遅くはない。











【印刷新報2018年2月22日付掲載】
その他掲載記事
・攻めの姿勢で「強い会社」へ PrintNext2018
・ミニ特集 LED-UVで現場力アップ、体感中
・青木新議長体制が始動 全青協 第31回全国協議会 など

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2018年2月15日付
〈page2018基調講演(2月9日)〉
他業界から見た印刷業界は? 変化なくして未来なし


 2月9日午前10時から行われたpage2018(日本印刷技術協会主催、東京・池袋)の3日目の基調講演(経営シンポジウム)は、「他業界からみた印刷業界」と題し、印刷業界以外を経験してから印刷・製本会社の経営者となった3人が、印刷業界が遅れている点、また反対に、印刷業だからこそ有利なビジネスの可能性について率直に語った。
 スピーカーは、第一生命経済研究所でアナリストとして活躍していた今野印刷(仙台市)の橋浦隆一社長、東京電力で電気の効率的な利用促進や新規事業を担当していたディグ(東京都中央区)の杉井康之社長、産経新聞社社会部記者としてオウム真理教事件や阪神・淡路大震災などを担当した加藤製本(東京都新宿区)の加藤隆之社長。橋浦氏と杉井氏は義父が印刷会社の経営者であったことから請われて入社、加藤氏は家業ではあったが一から製本業を学ぶ形で入社した。
 各社の取組みとして、今野印刷は「tegami」ブランドの活版印刷自社商品の海外販売、M&Aを活用した業容拡大、MISによる経営合理化など。ディグは売上の7割は出版印刷だが、電力削減ソリューションの提供やコンサルティングを行う別会社の設立、学生インターンシップの受入れによる人財ネットワークの拡大など。加藤製本は世界初のPUR無線上製に成功、生活者の感性に訴える印刷物の開発などを推進している。
 このように3社とも、今でこそ既存の印刷・製本会社の枠に囚われない事業を軌道に乗せ、新しい分野を切り開いているが、入社当時はたいへんな思いをしたという。
 橋浦氏は「体質が古く、社員に夢や誇りがなかった。周囲も後ろ向きの発言ばかり。予定調和から抜け出し、ビジョンを描けるように、とにかくダメモトで新しい事にどんどん取り組んだ」と話す。  また、橋浦氏と同じ感想を抱いたという杉井氏は「社員個人の頭の中にすべての工程があり、競争力がなかった。請求用のパソコン1台しかなかったところから、プリントマネジメントシステムによる自動化を志した。これをやらなければ会社の未来はないという思いだった」と振り返る。
 加藤氏も、入社した1998年当時、製本会社にファックスさえあまり導入されていない業界構造に驚いた。「グーテンベルクの発明以来550年間、印刷技術は変わっていない。続いていること自体が奇跡で、そのうち恐ろしいことが起こると予感した」という。
 2時間に及ぶシンポジウムでは、このあと各氏から、印刷・製本業はどう変わるべきなのかが存分に語られたわけだが、ここではポイントのみを紹介する。
 終わりにあたり、モデレーターを務めたJAGATの郡司秀明専務理事は「今日の話を聞いて、方法は各社各様だが、常に変わり続けたいと願い、勉強する会社は、どんな環境変化の中でも何とかなる」と感想を述べた。
■今野印刷・橋浦社長
 今も成功しているのかどうか分からないが、挑戦してみないと見えない世界がある。むしろ、印刷業界の人にとっては当たり前の事も、外から来てニュートラルだった私には新しかったので、いろいろな事に取り組めた。どんな形であれ、いつの時代もコンテンツは必要で、クライアントの要求がなくなることはない。印刷会社の関わり方はたくさんある。お客に寄り添いながら、新しい技術を取り入れていけば、印刷業はまだまだやれる。
■ディグ・杉井社長
 (中小企業が多い)印刷業界こそ大企業病に侵されている。8.9兆円の出荷高が脳にプログラミングされてしまって、変われない。このままでは20年後も同じだろう。お客が多種多様で無制限にある印刷会社のポテンシャルは本来大きい。本などの3次元の印刷物は人の知識・知恵の体系化に非常にマッチする。印刷物の量は増やすことができる。また、各社の独自のソリューションを合わせれば、(モノづくりから)コトづくり・コト売りの分野で他業界が追い付けないビジネスモデルを築いていける。ぜひ、みなさんと一緒に考えたい。
■加藤製本・加藤社長
 大手と中小が同じ仕事を取り合う不思議な業界であり、これでは利潤がゼロになって当たり前だ。また、売る側(製造業)はどうしても技術ベースで考えてしまうが、買う側は感性で決める。印刷・製本業は紙の出力・加工だけではダメで、消費者に「いい」と思ってもらえる感性経営で市場を創造していかなければ将来はない。今は感性ファーストで理性を検証する時代だ。業界の常識を捨て、焼け野原から立ち上がるべきだ。私は"平原の宇宙人たれ"といつも言っている。これからは、M&Aを活用した徹底した合理化やR&Dも大事になる。それ以上に社員教育。ビジネスの成功は『運』がもたらす。どんどん人に会って勉強し、運を引き寄せることだ。ポストプレス・イズ・コミュニケーションの考えで、私も日々さまざまな人との出会いを自ら求めている。











【印刷新報2018年2月15日付掲載】
その他掲載記事
・page2018 デジタル活用に多彩な切り口
・アライアンスは「人との縁」 page2018基調講演より
・全印工連 CSRマガジン『Shin』リニューアル など

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2018年2月8日付
富士フイルムHDが米ゼロックスを買収
世界最大規模の事務機メーカーに


 富士フイルムホールディングス(助野健児社長、以下「富士フイルムHD」)は1月31日、ゼロックスコーポレーション(ジェフ・ジェイコブソンCEO、以下「ゼロックス」)との間で、富士フイルムHDがゼロックス株式の50.1%を取得し、富士フイルムHD子会社である富士ゼロックス(栗原博社長)とゼロックスが経営統合することに合意、富士フイルムHDは同日、ゼロックスは米国時間1月30日に行われた各取締役会において全会一致で承認された。

古森富士フイルムHD会長・CEO(左)とジェイコブソン ゼロックスCEO

 今回、富士ゼロックスがゼロックスの完全子会社となることで両社は経営統合し、その後、ゼロックスは社名を「富士ゼロックス(以下「新富士ゼロックス」)」に変更する。
 富士フイルムHDは、新富士ゼロックス株式の50.1%を保有し、同社はNYSEの上場を維持。また、富士ゼロックスおよびゼロックスのブランドについては引き続き両方を使用する予定だ。
 これに伴い、新富士ゼロックスは売上で世界最大規模のドキュメントソリューションカンパニーとなり、ワールドワイドで一貫した経営戦略に基づくオペレーションの展開により、事業成長のさらなる加速と顧客への新たな価値提供を実現していく。
 新富士ゼロックスのブランド、最先端技術と人材、グローバルなマーケティング力、顧客基盤などの経営リソースと、富士フイルムHDの幅広い技術、新規事業創出の経験・ノウハウなどを活用することで、オフィスドキュメント事業や、インクジェットを中心とした商業印刷、さまざまなインダストリアルプリンティング、業務プロセス・生産性を向上するソリューション・サービス分野で幅広くビジネスを展開し、企業変革を加速させていく。
 今回の統合によるコスト改善効果は、2022年度までに約1700百万米ドル/年を見込み、そのうち、約1200百万米ドルを2020年度までに実現。コスト改善の一環として、富士ゼロックスは収益・生産性改善のため抜本的な構造改革を実施し、強靭な企業体質への変革を実現する。
 なお、新富士ゼロックスの取締役会12名のうち7名を富士フイルムHD、残る5名を現ゼロックス取締役から指名。新富士ゼロックス会長には古森重髟x士フイルムHD会長兼CEO/富士ゼロックス会長が兼務を予定している。
 また、新富士ゼロックスCEOにはジェフ・ジェイコブソン現ゼロックスCEOが就任予定。










【印刷新報2018年2月8日付掲載】
その他掲載記事
・業量標準化へ発売日移動を提案 7社14誌で実証実験
・ミューラー・マルティニ、コルブスの製本事業を継承
・第一印刷所グループ レーザー加工機を導入 など

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2018年2月1日付
〈日本HP 事業説明会〉
印刷向けクラウドOSが普及 大ロットパッケージを開拓


 日本HP(岡隆史代表取締役社長執行役員)は1月24日、報道関係者向けの事業説明会を都内で開催した。岡社長が全体概況を説明した後、主要事業分野ごとの2018年の市場戦略が紹介された。

日本HPの岡社長

 岡社長は初めに、日本HPを含め、2017年のHPの世界ビジネスが好調であったことを報告した。世界170ヵ国を対象に、売上高は約5.8兆円(前年比9%増)、利益約4300億円。約8700万台のPCとプリンターを出荷した。日本HPの業績は、10期連続で市場の平均成長率を上回っているという。
 HPは「世界初のイノベーションの追求」を合言葉に、人口増加、急速な都市化、ハイパーグローバリゼーション、イノベーションの加速といった将来にわたるトレンドを分析し、必要なデバイスの開発を進めている。岡社長は「専門開発部門のHPラボでは4、5年先から50年先まで見た研究開発を行っている」と話す。
 各事業分野については、コア事業であるPCとプリンターの製造で、より使いやすさ、セキュリティを追求するとともに、成長分野の一つにデジタル印刷を挙げた。将来の事業の柱に育つ可能性がある分野としては、VR/ARを活用した次世代コンピューティング、3Dプリンターなどを強く意識している。
 大判プリントを含むデジタル印刷については、「日本の印刷はまだまだアナログが主流であり、世界的に遅れている。現在は10%未満だが、市場の40%はデジタルに移行してもおかしくない。マーケットの余地は大きく、この分野を強化していく。より速く、よりエコな製品を提供したい」と展望した。
 デジタル印刷事業については小池亮介執行役員デジタルプレスビジネス事業本部本部長が説明した。
 小池本部長は、キーテクノロジーの一つとして「HP Print OS」を紹介した。
 「IoT時代の印刷工場向けのオペレーティングシステムであり、すでに世界約3000社のユーザーが使用している。クラウドベースで、モジュラー化されたオープンプラットフォームで、オンライン上にあるプロファイルを使って世界中どこでも同じ色を出力できる。モバイルにより、出先にいても仕事の進捗を常に把握できる」
 HP Indigoデジタル印刷機シリーズは、2017年にワールドワイドで年間350億枚を印刷した(A4換算)。2007年の年間50億枚から10年間で7倍の伸びである。
 2018年は、HP Indigo 12000HDにおいて、世界最高の1600dpi高解像度ヘッドモデルの出荷を開始する。
 また、インクジェット輪転機は、2017年にワールドワイドで年間約600億枚(A4換算)を印刷し、2010年の出荷開始からの累計では2500億枚になる。
 2018年は、HP PageWide Web Press T1100Sの国内出荷を開始する。小池本部長は、パッケージイノベーションの加速についても言及した。「今までは(シート機による)小ロット用の市場を開拓してきたが、2018年は(ロール機による)段ボールなどのハイボリューム需要でデジタル化を推進したい」と、パッケージ市場における戦略テーマを明らかにした。











【印刷新報2018年2月1日付掲載】
その他掲載記事
・page2018特集
・PrintNext2018特集
・「ふくしまの伝統色事業」を展開 福島県印工組 など

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2018年1月25日付
製紙連「2018年紙・板紙内需試算」
印刷・情報用紙は2.9%減見通し
デジタルシフトや出版不振で


日本製紙連合会は1月22日、2018年の紙・板紙内需試算を発表した。紙が前年比2.3%減、板紙が同0.8%増(段ボール原紙1.2%増、紙器用板紙0.6%減)、紙・板紙合計で同0.9%減の見通し。
 紙のうち、「印刷・情報用紙」は電子化の進行や出版向けの不振等により減少の継続を見込む。出荷量については、前年対比2.9%減の約821万トンと予測。塗工紙3.0%減、非塗工紙3.5%減、情報用紙2.0%減を見込む。品種別の予測は次のとおり。
▽塗工紙(3.0%減)
 好調な企業業績を背景に広告増が予想されるが、紙媒体の需要は減少傾向。需要各社の継続的なコスト削減に加えて、ネット広告へのシフトが続く。カタログ、チラシ等の販促用商業印刷は、部数減やサイズダウン、低米坪化等により引き続き低調に推移する。
▽非塗工紙(3.5%減)
 上級印刷紙は、汎用性が高く、チラシや目論見書・取扱説明書、学習参考書関連など底堅い需要があるが、引き続き企業の経費削減、電子化の進行に伴う帳票類等の減少、小口印刷の内製化などの動きにより、前年を若干下回ると予想。中・下級印刷紙は、主な需要先である出版業界が依然厳しく、発行部数の減少が続く。特に雑誌向けは、スマートフォンやタブレット端末向けのアプリケーション・ソフトの拡大等による情報源や娯楽の多様化の影響が大きく、引き続き不振を予想。
▽情報用紙(2.0%減)
 PPC用紙の内需は、ユーザーの節約対策が一段と強まる中、オフィス関連を中心に使用量削減が進むものと見られ、前年を下回る。フォーム用紙は、デザインフォームのDM向け等は底堅い需要が期待できるものの、電子化やカット紙化の進展により全体として減少が継続。情報記録紙は、物流分野での感熱紙ラベルなど堅調な分野もあるが、電子化の影響等もあり、全体として前年並みとなる見通し。










【印刷新報2018年1月25日付掲載】
その他掲載記事
・世界の広告費 3.6%の成長を予測
・寄稿 Japan Color認証制度
    デジタル印刷認証の概要(上)
・平成30年新年会各地で開催 など

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2018年1月18日付
日印産連 新年交歓会
社会との良好な関係構築に邁進
長年の経験・ノウハウ活かせ


 日本印刷産業連合会(山田雅義会長)の新年交歓会が1月10日、東京・港区のホテルオークラ東京で開かれ、各界からの来賓を含め650名が出席した。山田会長は、環境が著しく変化する中で社会との良好な関係を構築することの重要性を指摘し、引き続き印刷産業の社会的責任を追求していくことを強調した。また、経済産業省商務情報政策局の寺澤達也局長からは、IoT化による生産性の向上や新ビジネスの開拓などに期待が示された。

新年の集いに650名が集まった

 新年のあいさつで山田会長は、はじめに経済情勢について「雇用や個人消費が改善し、全体としては緩やかな景気回復基調が継続している。一方、印刷産業に目を転じると、印刷需要が停滞する中で厳しい経営環境が続いている」と述べ、続いて世界情勢については「国際関係は不安定で不透明な状況が続くことが予想される。一方、これからの地球環境問題に向けて、より厳しい目標を目指すパリ条約が発効された。また、貧困や差別などのグローバル課題に対応するSDGsが国連総会で新たな国際合意として位置づけられた。日本政府も本格的な取組みに着手しており、今後の企業経営にも影響が出てくると思う」と紹介した。
 こうした環境変化を受けて山田会長は「今後どのように経営のかじ取りをしていくかは難しい状況にあるが、社会との良好な関係構築あるいは社会の期待にどう応えていくかが今後ますます重要になってくる。3年前にスタートした『グランドデザイン』に基づき、印刷産業の社会的責任をさらに高め、社会の要請にしっかりと応えて信頼される産業を目指していきたい」と抱負を語った。
 結びに、今年7月26日から31日に開催されるIGAS2018に関して、会場内に印刷産業をアピールするブースを設けるほか、期間中にFAPGA(アジア印刷会議)を開催することを紹介し、「本年も印刷産業の活性化につながる活動に積極的に取り組んでいく。引き続きご支援ご協力をいただきたく心からお願いしたい」と述べた。
 来賓祝辞は経済産業省商務情報政策局の寺澤局長が述べた。寺澤局長は「印刷産業には大きなポテンシャルがあると考えている」と話し、具体的には紙ベースの印刷、紙以外への印刷、知的財産権、データの利活用を挙げた。
 特にデータの利活用に関しては、経済産業省が提唱する第4次産業革命のコンセプトである「コネクテッド・インダストリーズ」を取り上げながら、次のように期待が示された。
 「コネクテッド・インダストリーズは、さまざまな主体がデータを通じてつながることにより、データの利活用を通じて生産性を高め、新たなビジネスを生み出す構想である。まさにデータが主役の時代だ。そして、長年データを取り扱い、利活用してきたのが印刷業界だと思う。みなさまの長年にわたる経験やノウハウ、技術をデータの利活用に活かしていただき、印刷プロセスの一層の効率化や、顧客マーケティングサービスといった新しいビジネスを生み出してほしい。
 政府としても来年度からIoT投資促進税制として、生産性の向上が見込めるIoT投資については最大で5%の税額控除を用意する。これは3年間の措置であるため、この3年間の間にみなさまのIoT投資を進めていただきたい。また、中小企業のIoT投資を応援するため、今般取りまとめた補正予算で中小企業のIT投資に対して500億円の補助金を用意している。さらに、新しいビジネスのチャレンジのために、ものづくりサービス補助金として1,000億円を補正予算で手当てしている。生産性を高め、新しいビジネスを生み出すチャンスであると積極的に取り組んでいただきたい。政府としても全力でみなさまの新たな発展を応援したい」
 続いて壇上で印刷関連団体のトップなどによる鏡開きが行われ、日本製紙連合会の馬城文雄会長が「製紙業界としてはよりよい紙を安定して納め、みなさまとともに歩んでまいりたい」と乾杯発声を行った。


























【印刷新報2018年1月18日付掲載】
その他掲載記事
・GCJ クラウドサービスの提供を開始
・夢のある印刷産業へ 東印工組 新春の集い
・ミニ特集 UV印刷で競争力アップ など

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2018年1月11日付
〈フォーム印刷研究会〉
426回目の最終セミナー開く 42年間にわたり情報発信


 フォーム印刷研究会は、最終回となる第426回セミナーを12月22日に東京・麹町の海事センタービルで開催し、42年間の歴史を閉じた。

代表を務めてきた戸矢氏

 同研究会は、1975年8月に第1回「OCR・OMRセミナー」を開催して以来、ビジネスフォーム(BF)に関連する市場や企業・製品の動向、新技術について勉強会や見学会を毎月続けてきた。また、会報誌『BF NEWS』も欠かさず発行し、最新情報の提供に努めてきた。
 代表取締役を務める戸矢雅道氏はセミナーの初めに、「フォーム印刷が進化し、業界の中身が大きく変化している。なかなか勉強が追いつかない距離感のようなものを感じ、区切りを付けることにした」と述べ、永年にわたる会員の支援に対して感謝の思いを伝えた。
 最終回には40名が参加し、戸矢氏の3時間にわたる講義に耳を傾けた。「今月の話題」として取り上げたのは、マイナンバーカードの普及が進まない問題、競争激化で苦戦するBF業界のBPO、コンビニエンスストア5大チェーンが2025年までに全5万店にICタグを導入することに関連したICタグの単価を巡る駆引き、ペーパーレスの将来など。
 戸矢氏は「印刷だけでは稼げない時代になり、周辺事業にある付加価値で収益を上げようとする流れが出てきた。もともとBF業界がやってきたことであり、境界を超えた参入により競争が激しくなっている」と指摘する一方、業務や作業、設備に自在性があるBFの強みを挙げ、将来に向けた可能性を示した。
 後半では、フォーム印刷研究会の永年の歩みを振り返りながら、BF業界の変遷をたどり、その時々の話題について解説した。

























【印刷新報2018年1月11日付掲載】
その他掲載記事
・特集「光文堂新春機材展」
・中小企業の生産性を向上 2018年度税制改革
・大手3社社長 2018年年頭あいさつ など

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2018年1月4日付
FAPGA アジア印刷会議
7月にIGAS2018と同期開催
国際印刷フォーラムなど


 今年7月に開催されるFAPGA2018(アジア印刷会議)の概要が固まった。IGAS2018に合わせて7月26日から3日間、東京ビッグサイトを会場に国際印刷フォーラムなどを予定している。
 FAPGA(Forum of Asia Pacific Graphic Arts)は、1996年にアジア地域における印刷産業発展と協力関係構築のために、日本印刷技術協会が中心となり設立したFAGATが母体で、2013年からFAPGAに名称変更した。2009年の第11回(東京開催)から日本印刷産業連合会が日本の代表機関となり参加している。
 現在の加盟国は、オーストラリア、中国、インド、日本、韓国、マレーシア、ネパール、ニュージーランド、フィリピン、タイ、シンガポール、スリランカの12ヵ国。毎年、持ち回りで各国がホストとなり、会議を開いている。
 FAPGA2018では、7月26日午前にIGAS開会式に出席、午後に日印産連主催の「国際印刷フォーラム」をビッグサイト会議棟で開催する。サプライヤーの国際組織であるGlobal Printメンバーによる基調講演と、FAPGAメンバーによる発表が行われる。夜は晩餐会。
 翌27日は、午前がボードミーティング、午後がIGAS見学。Japan Print Exhibitionブース見学、日本印刷産業機械工業会によるIGAS見どころツアー、自由見学など。夜はGlobal printとFAPGAの合同レセプション。  28日は、視察(印刷博物館、丸善などの大型書店、ほか)を行う。
 IGAS会場(東展示棟コンコース)に設けられるJapan Print Exhibition(仮称)は、日本の印刷産業を紹介する展示コーナー。日印産連10団体およびジャパンパッケージングコンペティションや造本装幀コンクールなど日印産連主催の各種コンテスト受賞作品をはじめ、印刷産業の広がりを示す各朱製品展示、さらに、環境・CSR・地域おこしなど印刷産業が行っている各種の取組みを紹介する。
 日印産連では、すでに広報委員会の中にFAPGAアジア印刷会議推進部会を設置し、準備を進めている。リーダーは岩岡正哲広報委員長。展示会WG、セミナーWG、接遇WGの3つのワーキンググループを設ける。


















【印刷新報2018年1月4日付掲載】
その他掲載記事
・2018年新年特集号 さあ、今年はIGAS
・2018年話題選 マーケティングに回帰の動き 他
・2018年 リーダー年頭所感 など

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2017年12月21日付
【本紙が選んだ2017年十大ニュース】
関係性再検証の年に 官公需取引改善で歴史的な一歩


【本紙が選んだ2017年 十大ニュース】

@国の「契約の基本方針」に知的財産権へ留意すべき旨が盛り込まれる
A働き方改革、印刷業界でも啓発や取組みが進む
B日印産連が作文コンテスト、地域イベントなど新規に実施
CAI活用型など、自動化システムが進展
D大型企業統合が話題に。M&Aなど業界の関心高まる
EJMPA、「デジタル印刷認証」を運用開始
F経済調査会、「積算資料」に印刷関連サービスを掲載
G関東特殊加工協同組合が発足
H東印工組、「VOC排出削減対策推進事業」を受託
I日本印刷技術協会、創立50周年で各種記念イベント

 2017年の印刷業界は、ビッグイベントや突発的な事件などが少なく、総じて派手さは少なかった。反面、大きな時代のうねりの中で、既存の仕組みが見直しを迫られ、新しい価値軸に立った関係性の検証が進んだ。それは、印刷会社のステークホルダーである顧客、従業員、取引業者、地域社会など、あらゆる対象に及ぶ。
 印刷業界の最大の発注者ともいえる官公庁との取引においては、7月に閣議決定した「平成29年度中小企業者に関する国等の契約の基本方針」に、知的財産権の価値に十分留意するよう明記され、印刷用データの取扱いに関しても解説が加えられた。全印工連と全印政連の長年の業界運動が国を動かした歴史的な一歩と言える。
 また、国の中心施策である「働き方改革」に沿って、多くの企業・団体で啓発のための勉強会、イベント、調査報告などが行われた。長時間労働抑制やダイバーシティ経営への意識が向上し、就業規則改訂や女性活躍推進などの取組みが進んだ。
 人口減少が加速する中、働き方のムダをなくしつつ最大の効果を上げるため、AI、IoTなどの導入による自動化生産システムが盛んに研究され、関連製品やサービスの発表が相次いだ。ビッグデータと連動したデジタルマーケティングの動向も注目された。
 日印産連は、グランドデザインへの取組みをさらに深め、新しい試みとして「印刷と私」エッセイ・作文コンテストや「地域おこしめっせ2017」を実施。一般社会、地域社会に向けた積極的な情報発信を行った。
 4月には大王製紙が三浦印刷へのTOBを実施し、子会社化。他の既存子会社と合わせ、印刷事業売上を約300億円とした。8月には日経印刷が日本創発グループの子会社となることが発表され、大きな話題を呼んだ。
 全印工連は、事業継続の有効な選択肢の一つとしてM&Aも視野に入れ、他業界に先駆けて「事業承継支援センター」を山田ビジネスコンサルティングとの提携により設置し、事業をスタートさせた。
 日本印刷産業機械工業会(JPMA)は、ジャパンカラー認証制度に「デジタル印刷認証」を新設し、5月から運用を開始した。顧客が安心して発注できる範囲をオフセット印刷からデジタル印刷にまで広げた。
 経済調査会は、毎年2月に発行する『積算資料 印刷料金』の2017年版に、初めて「フルフィルメントサービス」を掲載した。「クリエイティブワーク」に関する調査・研究も進めている。
 東京都光沢化工紙協同組合は、7月から「関東特殊加工協同組合」に名称変更した。箔押業界から新たに約20社が加入し、後加工全般を網羅する業界団体に生まれ変わった。複合化・複雑化する加工ニーズに応える。

























【印刷新報2017年12月21日付掲載】
その他掲載記事
・第7回カーボン・オフセット大賞 優秀賞に日本WPA
・育英グラフィックの会 無処理版と自動運転を体感
・千修イラストレーションコンテスト
 720作品から15点を表彰 など

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2017年12月14日付
〈日本タウン誌・フリーペーパー大賞2017〉
大賞は大風印刷(山形)の『gatta!』
今年も印刷会社が多数受賞


 全国各地の優れたタウン誌やフリーペーパーを決める「日本タウン誌・フリーペーパー大賞2017」の授賞式が12月2日に東京・上野の国立科学博物館で開かれ、大風印刷(大風亨社長、山形市)の『gatta!』が大賞に輝いた。また、新たに創設された内閣府地方創生推進事務局長賞(地方創生部門)にハラプレックス(原竜也社長、愛媛県今治市)の『ココロエ愛媛』が選ばれるなど、今年も多くの印刷会社が受賞に名を連ねた。

大賞を受賞した『gatta!』

 同賞は全国各地に約3000誌あるとされるタウン誌、フリーペーパーの実績や活動、地域経済の活性化に貢献している存在価値を広く知らせることなどを目的に、日本地域情報振興協会(NiCoA、近藤環代表理事)が開催しているもので、今回で7回目。後援は内閣府、経済産業省、農林水産省、観光庁、日本観光振興協会、協賛は日経印刷、モリサワ、沖データなど。
 今回は全国(海外含む)から283誌が参加(審査対象外として自治体や観光協会による公的機関の媒体118誌含む)。「地方創生部門」「インバウンド部門」「観光部門」「グルメ部門」「ライフスタイル部門」など計12部門で審査し、ノミネート媒体を選出。その中から部門別に最優秀賞、大賞2誌(無料誌、有料誌)が選ばれた。
 大賞に輝いた大風印刷の『gatta!』は、「生まれた街を、素直に好きと言える。とても素敵なことだと思いませんか?」という編集コンセプトで13年前に創刊されたフリーペーパー。そのメッセージどおり、地域のさまざまな魅力を、企画、写真、文章、デザインなど、高いクオリティで編集している点が高く評価された。
 総評では「この街に住んでいる読者にとっては、『わが街再発見』のきっかけとなり、観光客にとっては、ディープな観光情報満載の雑誌」と高い評価を得た。一方で、「誌面からWebに動線はあるがPDFになっており、コンテンツが大変すばらしい分、知りたい情報が検索できないのが非常に残念」とし、「13年分の『gatta!』を再編集すれば、山形の新しい魅力再発見のコンテンツになるだろう」と期待が寄せられた。
 大風社長は「13年前に創刊以来、山形のことをもっと知ってもらおうと、山形の人でも知らないような情報を深く掘り下げて発信してきた。現在4名のスタッフで制作しており、その頑張りがこのような栄誉となった。今回の受賞がピークではなく、来年も再来年も、さらに良い媒体をつくっていきたい」と述べた。
 内閣府地方創生推進事務局長賞(地方創生部門)を受賞したハラプレックスの『ココロエ愛媛』は、愛媛県内の中高生に向けて、企業でやりがいを持って働いている人たちを紹介するなど、キャリア教育の情報提供を行っている無料の職育誌。総評では「地域の未来を担う中高生に向けて、地元企業の魅力や地元で働く人に焦点を当て、地元で働くことが憧れとなるようにカッコよく魅力的に伝えるものとなっている。地方創生の柱である『しごと』が『ひと』を呼び、『ひと』が『しごと』を呼び込む好循環に結び付く取組みである」と評価された。
 原社長は「地方創生は愛媛だけの課題でなく、各地方共通の課題だと思っているので、今回の受賞をきっかけにさらにココロエの同志を拡げられるよう頑張っていきたい」と述べた。
 受賞者・媒体名は次のとおり(印刷会社のみ)。
【大賞(無料誌)】大風印刷『gatta!』(山形県)
【内閣府地方創生推進事務局長賞】ハラプレックス『ココロエ愛媛』(愛媛県)
【地方創生部門特別賞】総合商研『JP01』(北海道)
【最優秀賞】▽観光部門賞=仙北印刷所『D-PRESS』(秋田県)▽グルメ部門=岩見印刷『よりみち.』(兵庫県)
【優秀賞】▽地方創生部門=櫻井印刷所『kawagoe premium』、石川印刷『Fのさかな』(石川県)▽ライフスタイル部門=大風印刷『gatta!』(山形県)▽企業誌部門=電算印刷『ディーセント』(長野県)
























【印刷新報2017年12月14日付掲載】
その他掲載記事
・第18回デザイングランプリTOHOKU2017
 応募は過去最高の617点
・印刷博物館 「世界のブックデザイン2016−17」
 優秀図書200点を展示
・東印工組足立支部 今年も足立区に寄付 など

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2017年12月7日付
非正規雇用、長時間労働の一掃へ
日印産連がセミナーで周知


 日本印刷産業連合会(山田雅義会長)は、安倍政権が進める「働き方改革」に焦点を当てた「職場新時代の労務管理セミナー」を11月24日に日本印刷会館で開いた。働き方改革は時間外労働の上限規制や正規・非正規の格差を是正する「同一労働・同一賃金」の導入などを柱とし、年明けの通常国会に関連法案が提出される見通しだ。講師を務めた小島経営労務事務所(特定社会保険労務士)の小島信一氏は「従来の考え方から大きく変わるので、心構えをする必要がある」と訴えた。

◆長時間労働の限度時間を超えた企業には罰則
 日本国内で少子高齢化に伴う働き手不足が深刻化している中、「働き方改革」は安倍政権による一億総活躍社会実現に向けた経済対策の一つ。2016年9月に「働き方改革実現会議」が設置され、安倍総理を議長とする各閣僚と有識者メンバーで検討してきた。今年3月に実行計画がまとめられ、9つの分野で方向性が示された。
 講師の小島氏は、働き方改革の中身や工程スケジュール、今後、どのような改正が進められるかについて解説した。
 その中でも、特にポイントとなるのが「同一労働・同一賃金」と「長時間労働の是正」である。
 「同一労働・同一賃金」では、正規と非正規労働者との間に、賃金などの待遇格差が生じていた場合に、労働者が均等待遇を求める法律上の規定を整備するとともに、会社側に格差の説明義務などが課される。
 現在の日本の非正規労働者は全体の4割を占めており、特に女性の場合、結婚や子育てもあって30代半ば以降自ら非正規を選択している場合も多い。小島氏は「非正規雇用の処遇を改善し、女性や若者などの多様な働き方の選択肢を広げていくことは、働き方改革において重要なポイントになる」と指摘したうえで、同一労働・同一賃金の導入について、「仕事ぶりや能力が適正に評価されることで、非正規労働者が意欲を持って働けるようにすることを目指しており、『非正規』という言葉を一掃することが目的」と説明した。
 昨年末に政府が発表した「同一労働・同一賃金ガイドライン案」に則って、今後、パートタイム労働法、労働契約法および労働者派遣法など各関連法案を改正する運びだ。
 「長時間労働の是正」では、労働基準法を70年ぶりに大改正し、いわゆる「三六協定」でも超えることができない時間外労働の上限規制を法律内に定める。原則として、限度時間を「月45時間、年360時間」とする。
 小島氏は「仕事と子育て、介護などを両立させるためには、長時間労働を是正する必要があり、1人当たりの労働生産性を向上させることがポイントになってくる」と指摘し、これまでの日本は、残業している方が頑張っているといった長時間労働の文化が根強く、非正規労働者を安く利用することができたが、今後は認められなくなると強調した。
 長時間労働の限度時間を超えた企業には罰則が科せられる。違法による是正勧告を受けている場合や、違法な長時間労働を繰り返している企業として公表された場合には、ハローワークでの求人活動ができなくなる。
 また、応募者、ハローワーク等からの求めがあった場合には、「過去3年間の新卒採用者数・離職者数」「前年度の月平均所定時間外労働時間の実績」「前年度の有給休暇の平均取得数」など雇用情報を提供しなければならないとしたほか、正規と非正規の条件の説明に納得できない非正規労働者が、相談や苦情を行政窓口や紛争処理機関等に持ち込むケースが今後増えることが予想されるとし、「労働環境が整っていない企業は、人材採用がますます困難な時代になる」と説明した。




















【印刷新報2017年12月7日付掲載】
その他掲載記事
・特集 Japan Color認証
・page2018 テーマは「アライアンスNEXT」
・東ト協 第39回出版物関係輸送懇談会
 土日休配日の是非を協議 など

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2017年11月30日付
〈JPA創立40周年記念講演会〉
米国の最新マーケティング動向学ぶ
市場変化に印刷業は多角化で対応


  日本プリンティングアカデミー(JPA)は11月20日、創立40周年記念講演会を日本印刷会館で開催し、約90名が聴講した。アメリカの著名なコンサルタントであるルスP・スティーブンス氏を招き、『21世紀のダイレクトマーケティング〜顧客にリーチする新たな方法』と題して講演を聴いた。  講演に先立ち、JPAの花井理事長があいさつし、「JPAは学校法人としてちょうど40年経つが、時代は石油経済からデジタル経済へと大きく流れが変わり、経済の基本はデジタルマーケティングに移行しつつある。その中で、学校の教育方針も来期から大きく変貌させていく予定だ。本日はスティーブンスさんに、アメリカのデジタルマーケティングの動向について話していただく。最新情報を持ち帰り、明日からの各社の仕事に役立てていただきたい」と述べた。

講演するスティーブンス氏

 スティーブンス氏は、20年近く顧客獲得と維持に関する専門家として、スタートアップ企業から大企業にいたるまで、実践的なマーケティング教育と実務面におけるコンサルティングを行ってきたB2Bにおける代表的なコンサルタント。講演では、初めにアメリカで成功しているダイレクトマーケティングの事例について紹介。続けて、Eコマースの成長が小売業界に急速な変化をもたらしていることを取り上げ、小売業界がいかに対応しているか、市場の変化に合わせ印刷会社がどう進化しているかを解説した。
 スティーブンス氏は初めに、「今日のデジタルマーケターは、自覚の有無に関係なくダイレクトマーケターになっている。そして、デジタルマーケティングは行動、クリック数、訪問数、ダウンロード数など、すべて具体的なアクションで測定される」と述べた。
 デジタルマーケティングで結果を出すための5つのポイントとして挙げたのは、的確なターゲットの選定/動機付けとなるオファー/明確な行動喚起/専用のランディングページ/フォローアップ(フルフィルメント、継続的なコミュニケーション、関係構築)である。
 そして、ダイレクトマーケティングの大事な軸であるターゲット、オファー、クリエイティブの3要素について、最適なレスポンスを得るために3つの重要度(配分)をどう捉えたらいいかを、参加者に具体的に挙げさせた。スティーブンス氏が示した答えは、それぞれ50%、30%、20%。「数年にわたる調査の結果であり、これが最適な組合せだ」と、マーケティングが科学であることを強調した。
 次に、デジタルマーケティングの優良事例の紹介に移った。
 高級デパートがベッドシーツの販売にサーチエンジンを活用した事例では、対象となる買い物客を的確にランディングに誘導した後、そこでも送料無料、返品無料、20%オフなど、複数の追加オファーを表示している。高級デパートであっても複数のオファーを出すことを恐れていない点が評価できる。
 ダイエットプランのキャンペーンを実施した企業では、徐々に効果が下がってきたところ、企業の人事担当者と紐づけることで売上を向上させた。消費者とB2Bのプロファイルを重ね合わせて成功した事例だ。
 そのほか、顧客の購買行動をマッピング化し、それに応じて関連性のある効果的なメッセージを届ける手法、見込み客データベースにソーシャルメディアフォロワーを追加していく手法などを紹介した。
 米国における調査結果では、企業がマーケティング戦略の拠り所とするチャネルは、Eメール90.6%、オンラインディスプレイ(モバイルとSNS含む)83.0%、オウンドウェブコンテンツ(ウェブサイト、ソーシャルサイト)79.2%、ダイレクトメール79.2%と続く。リーチ可能な顧客を特定するために、チャネルの相互利用や既存マーケティングテクノロジーとの統合が重視されており、ダイレクトメールも重要という結果が出ているという。
 アメリカのマーケットで起きている象徴的な動きでは、アマゾンに代表されるEコマースの急成長に小売業がどう対応しているかを取り上げた。一方でアマゾンも、実店舗の所有、食料雑貨への進出、航空デリバリーの採用、クラウドマネジメントビジネスの拡大など、ビジネスモデルを進化させている。最近では、配達先が不在の場合に鍵を開けて室内に配達を許可するサービスも開始した。
 スティーブンス氏は「小売店は大きな恐怖心を抱いている。顧客サービスの改善に取り組むことはもちろんだが、アマゾンを競合と見ているグーグルと提携し、グーグルホームのボイスショッピングと組む小売店が増えている」と述べた。  ケロッグ社は、50種類の原料から選べる究極のカスタマイズグラノーラでEコマースを成功させた。ブランドはダイレクトに向かっている。
 こうした状況の中、印刷会社はどのように市場に向き合っているのか。「デジタルコミュニケーションが増えると印刷会社の業績は下がると思われているが、アメリカの印刷業界はとにかくマーケターに提供するソリューションを多角化させている。顧客は手助けがあれば利用する。ワンストップショッピングを展開する企業は、より少ないベンダーで済ませたいと考えている。作業時間ではなく価値に対する価格設定も望んでいる」
 スティーブンス氏は、サービスの多角化で印刷会社にチャンスが生まれることを指摘した。























【印刷新報2017年11月30日付掲載】
その他掲載記事
・特集 JPA創立40周年
・東グラ 「ビジコン!2017」
 ファイナルプレゼン大会開催
・「印刷と私」エッセイ・作文コンテスト表彰式 など

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2017年11月23日付
〈日本フォーム工連 業界調査報告〉
BPOサービス市場に期待 全職種で人手不足感が増す


 日本フォーム印刷工業連合会(小谷達雄会長)は11月13日、「フォーム印刷業界の現状と課題に関する調査報告」および、セミナー「サスティナビリティ経営とソーシャルマーケティング」(講師=株式会社朝日エル・岡山慶子会長)を日本印刷会館で開催した。
 調査報告では、同連合会市場調査委員会の石井啓太委員長(共同印刷)が報告し、このほど完成した報告書を基に説明を行った。
 調査は、毎年会員企業にアンケートを実施し、前年度実績との比較で回答を求めている。今年度は62社(回答率54.4%)が回答。うち、約半数の27社が従業員30〜100人未満の企業となっている。
 2016年度の売上高の前年度比は、「ほとんど変わらない(±10%未満)」が86.9%と大多数で、「10%以上20%未満の増加」が8.2%、「10%以上20%未満の減少」が4.9%となった。経常利益については、「ほとんど変わらない(±10%未満)」が6割強を占める一方、「20%以上増加」14.5%、「20%以上減少」8.1%などバラツキが大きい。全体としては過去3年間で回復傾向にある。DPS(データプリントサービス)、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)、その他の分野で利益を得ている企業が多い。
 売上高に与えた影響(複数回答可)について、プラス要因で多いのは、「新規開拓が好調」(42.9%)と「得意先の業績が上向いた」(36.7%)。マイナス要因では、例年どおり「価格競争」(70.2%)が最も多く、次いで、「IT導入、法制度改革によるペーパーレス化」(52.6%)、「得意先の業績不振、事業縮小、倒産など」(38.6%)。来年度以降も継続する流れと予想される。
 利益に与えた影響のプラス要因上位は「経費の削減」(46.0%)、「高利益製品の受注比率増加」(30.0%)。マイナス要因上位は「売上高の減少」(47.3%)、「得意先からのコスト削減要請増加」(41.8%)。
 今回の調査から新たに加わった各社の強みに関する設問(複数回答可)では、「納期対応力」(73.3%)が最も多く、次の「製品・サービスの機能・品質」(61.7%)と合わせて半数以上を占める。
 現在の課題(複数回答可)の回答上位は、「生産効率の向上」(62.9%)、「営業力・スキルアップ」(58.1%)、「新規事業の立上げ・新分野参入」(50.0%)、「人手不足」(43.5%)、「品質保証」(40.3%)など。
 昨年度に比べ、「営業力・スキルアップ」が約1割減少、一方で「新規事業の立上げ・新分野参入」と「人手不足」が約1割増加した。前々回から項目を設けた「人手不足」は、課題とする企業が毎年増えている。2014年度の11社(19.3%)から2016年度は27社(43.5%)と2倍以上になった。職種では、工場作業、営業、技術など、全体に大きな差はなかった。全職種で不足感が募っている。
 生産効率向上のための新たな設備投資(複数回答可)に関しては、「特に検討していない」の回答が42・6%と最も多かったが、検討している企業では、「生産管理システム(MISの導入等)」(27.9%)、「IoT」(18.0%)、「産業用ロボット」(11.5%)など。
 BPOサービスへの取組みに関しては、「全く検討していない」(45.8%)、「すでに展開している」(39.0%)、「現在検討中」(15.3%)。今回初めて従業員30人未満で展開している企業が見られた。
 サービスの内容(複数回答可)は、「データ入力」(54.8%)、「物流」(51.6%)、「データベース構築・システム開発などのシステムソリューション」(32.3%)、「バックオフィス」(32.3%)など。
 今後のBPOサービス市場については、「今後ますます拡大する」(50.9%)、「拡大はするが伸びは鈍化する」(34.0%)と分かれるが、総じて市場拡大に期待している結果となった。























【印刷新報2017年11月23日付掲載】
その他掲載記事
・全印工連理事会 知財権の解説資料を作成
・技光堂が優秀賞 板橋製品技術大賞 
・ハイデルベルグ 独・ウィスロッホで
 パッケージングデイ開催 など

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2017年11月16日付
ハイデルベルグ 「プライムファイア106」
独・MPS社で実稼働開始 顧客への付加価値提供に威力


 化粧品、パーソナルケア、医薬品、日用品などのブランドに特化した国際的なパッケージ製造会社であるマルチ・パッケージング・ソリューション社(本社・米国ニューヨーク、以下MPS社)はハイデルベルグのデジタル印刷機「プライムファイア106」を導入し、ドイツ・オーバーズルム工場で実稼働を開始した。これに伴い11月8日にはハイデルベルグ社主催によるプレスツアーが行われ、プライムファイア106の稼働状況がつぶさに紹介された。

MPS社に導入されたプライムファイア106

 見学会では、オーバーズルム工場マネージングディレクターのステファン・シュニッツァー氏がMPS社の事業展開とプライムファイアの導入経緯を紹介。
 シュニツァー氏は同社の経営戦略について、「顧客にいかにして"価値"を提供できるかが重要だ。価値とは顧客の求める価格を実現できることだけではないため、価値提供における総合的なアプローチではデジタル印刷が大きな意味を持つ」と解説し、カスタマーニーズに応える戦略として、パーソナライズ、サプライチェーン、プロセス、コネクティビティ、テクノロジー、消費者洞察、データの重要性を強調した。
 また、すべてのパッケージ、シートへの個別ナンバーやコードの印刷、消費者に見えない極小文字の印刷で偽造防止を行うセキュリティ面での付加価値や、ブランドオーナーとエンドユーザーをリンクするためのソリューション開発についても言及。
 さらに、その具体的事例として「パッケージに印刷された二次元バーコードから、誰がいつ、どのくらいの時間YouTubeを視聴しているか、ブランドオーナーが知ることが可能だ。デジタルは本当の意味でブランドオーナーをサポートし、特別なプロモーションニーズにおける小ロット、パーソナライズ化されたジョブに対応する」と述べた。
 そして、導入されたプライムファイア106について「B1サイズで生産効率が良く、見当性、クオリティも高い」と高く評価。
 また、導入の背景について「オフセットをリプレースするものではなく、オフセットにないものを補完する。パーソナライズ印刷、スピード、MOQ(最低発注数量)、ポイント・オブ・セールスを重視しており、ブランドオーナーにとって売れるものであれば競争力の範囲で多少コストはかかってもよい。顧客がバリューを感じてくれれば値段は幾らにもなり、そこにプライムファイアがフィットした」と語った。
 プライムファイア106はインクジェットヘッドに富士フイルムのSAMBAテクノロジーを採用し、1200×1200dpiの高解像度を実現。7色インクジェット技術とハイデルベルグのマルチカラー技術によって、パントンカラーの95%をカバーする広色域再現が可能だ。
 機械構成はフィーダーからプレコンディショニングを経て、印刷、乾燥、コーター(UV、水性両対応 ※MPSは水性のみ使用)、デリバリーとなり、デリバリー部では、正常な刷本、プルーフ、不良を自動的に仕分けることができる。
 現在、プライムファイア106は当初の予想を上回る受注があり、MPS社の他にも同じくドイツのカラードルック・バイアスブロン社でベータテストが12月から開始されるほか、日本を含む世界各国での導入が予定されている。






















【印刷新報2017年11月16日付掲載】
その他掲載記事
・特集 フレキソ印刷
・全印工連 JPPS 200社認定達成を記念
・上海研修団が新日本印刷・羽田工場を見学
 水なし印刷を学ぶ など

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2017年11月9日付
日印産連 Pマーク審査認定事業10周年
記念シンポジウムを開催 JIS改正対応など解説


 日本印刷技術協会が10月26日に開催したJAGAT大会2017では、中央大学ビジネススクールの田中洋教授による特別講演「成長するためのマーケティング戦略」が行われた。
 田中氏は、企業が強力なブランドを構築するための条件として次の3段階を挙げた。
・優れたブランドの「構想」を得る
・イノベーション(新しい習慣の形成)を起こし、新しい「知覚」をすばやく形成する
・ブランドを顧客にできるだけ早く浸透させる
 構想を得てイノベーションを起こすことの難しさについて田中氏は、次の事例紹介で示した。
 「ゼロックス社が1970年代にカリフォルニア州に設置したパロアルト研究所では、画期的な研究が数多く行われた。グラフィカルユーザインターフェース(GUI)、マウス、イーサネット、レーザープリンター、PDFなど、これらの研究成果の多くはゼロックス社ではなく他社によって事業化された。1979年に研究所を訪れたスティーブ・ジョブズは、『この会社はなぜこれを発売しない? 理解できない』と見抜き、後に15人以上の天才的な研究員がアップルに移ることになる。大量の視察団が研究所を訪問し、そこで同じデモを見たが、正しく理解する者はいなかった。イノベーションを評価し、事業性を予測することの難しさを物語っている。未来は今ここにある。しかし、その可能性にだれも気付かない」
 また田中氏は、講演の中でデジタルマーケティングの動向に触れ、デジタル広告費を削減する傾向がアメリカで出てきていると紹介した。
 「2016年の国内広告費は、テレビが1兆9657億円、インターネットが1兆3100億円。ネット広告はこれまで急成長してきたが、今後も一本調子で伸びていくかは疑問だ。ニューヨークの広告調査会社メディアレーダーの推計によると、前年比でP&Gが41%、ユニリーバが59%のデジタル広告費を削減した。P&GのCBO(最高ブランド責任者)であるマーク・プリチャードは、一貫してデジタル広告の有効性の不透明さと代理店との契約の複雑さに対する懸念を表している。企業は一時、デジタル広告へシフトしたが、マス広告に回帰する現象も見られる。
 広告を目に触れないようなサイズや位置で載せたり、いかがわしいサイトに掲載する手口が増えており、最も頻発しているのは日本だというレポートも発表されている。デジタル広告のマイナス面がここにきて目立っている。
 テレビの世界にはGRP(延べ視聴率)という長く使われてきた指標があるが、ネットの話は多くのバイヤーには理解できず、商談の場が滞っている」
 こうした課題に対して田中氏は「現在、テレビとインターネットの広告を同じモノサシで効果測定できないか、日本の広告業界でも検討を進めている。いずれ正式に発表されるだろう」と述べた。





















【印刷新報2017年11月9日付掲載】
その他掲載記事
・入札制度など4分野で要望書
 印刷4団体が都知事ヒアリングで
・印刷図書館70周年記念誌刊行を祝う
・東京アニメセンター in DNP プラザ オープン など

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2017年11月2日付
日印産連 Pマーク審査認定事業10周年
記念シンポジウムを開催 JIS改正対応など解説


 日本印刷産業連合会(山田雅義会長)は、日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)が運営するプライバシーマーク(以下Pマーク)制度の審査認定事業10周年記念シンポジウムを東京・千代田区のアルカディア市ヶ谷で開催し、約120名が参加した。改正が予定される日本工業規格「JIS Q 15001(個人情報保護マネジメントシステム―要求事項)」(以下JIS)に関連した同制度の動向などが紹介された。
 日印産連では、2007年からPマークの指定審査機関である「日印産連プライバシーマーク審査センター」を設置し、会員からのPマーク付与に係る申請の受付・審査と付与適格決定可否などを行い、これまで延べ600社、2,500回を超える審査実績を有している。
 開会に際して神戸好夫専務理事は、同事業について「日印産連では、印刷産業の社会的責任をさらに高めることをテーマに活動を進めている。Pマーク審査認定事業は、その中核的な事業の一つである」と述べ、印刷会社が取引企業との信頼を深める手段として、同事業の意義の大きさを強調した。
 シンポジウムでは、Pマーク制度の現状とJIS改正への対応などについて、JIPDECの福井寛隆常務理事兼プライバシーマーク推進センター長から報告が行われた。
 1998年にスタートした同制度は、これまで累計2万社以上が付与を受け、新規申請数も増加傾向にある。新規取得事業者向けのセミナーも活況を呈するなど、存在感を増している。
 こうした中、本年5月30日に全面施行された改正個人情報保護法と、それに連動したJIS改正に関する問合せが増加しているという。
 改正個人情報保護法に関しては、JISは要求事項として法令遵守が盛り込まれており、全面施行後も「Pマークの有効性そのものに変わりはない」と福井氏は強調する。一方で「法改正によって新たに定められた内容については、必要な措置を講じていただく必要がある」とも述べ、問合せ窓口の設置や最新情報の適宜公開などの対応を行っていると紹介した。
 予定されるJIS改正への対応については、「現行制度において取得・維持に取り組む事業者の不安を極力軽減することを基本方針として対応していく」と述べ、具体的には、改正されたJISの公示後、速やかに新たな審査基準を公表。新基準による審査開始は、少なくとも公表後6ヵ月以降とし、基準公表時に併せて発表する。審査開始日までの申請については、現行の審査基準で行う。また、すでにPマークを付与されている事業者には、新たな審査基準による審査開始後に一定の移行期間が設けられる。
 今後は、JIS改正を主テーマとした研修会を全国10都市・13会場で11月下旬ごろからスタートする。新たな審査基準の解説書も来春に出版する予定。
 講演では、JIPDECによる制度改善への取組みも紹介。特に審査プロセスの改善に向けては、モデルスケジュールの公開と提出書類の最適化を今春から開始している。加えて、日印産連を含めた18の審査機関で、審査手続きの包括的な見直しも図っている。また、付与適格決定後に事業者が提出する書類についても、順次電子申請化を推進し、利便性を高めていくと報告した。
 講演の最後に福井氏は「サイバー攻撃の矛先が一般の事業者にもおよぶなど、情報セキュリティ全般に対して世の中の関心が高まっている。そのような時代の流れに沿った制度、あるいは審査のあり方を追求し、事業者のみなさまにご負担をかけないよう、たゆみなく改善を行い、安心安全な個人情報の取扱いを社会に提案するよう努めていく」と述べた。
 続く特別講演では、デロイトトーマツリスクサービスの丸山満彦社長が「新たなビジネス拡大、そこにはサイバーリスクが必ず…これからのサイバーセキュリティを巡る動向と対策の方向性」と題し、日々多様化・高度化するサイバー攻撃に対処するための基本的な考え方について概説した。
 講演後は、懇親会へと移り、10周年を祝うとともに、関係者間で活発な情報交換が行われた。




















【印刷新報2017年11月2日付掲載】
その他掲載記事
・JAGAT 盛大に50周年記念大会
・インタビュー IGAS2018への期待
 FFGS常務執行役員 中森真司氏
・セキ 水性フレキソ印刷加工事業を開始 など

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2017年10月26日付
〈第44回技能五輪国際大会〉
印刷職種・早瀬選手は敢闘賞
上位拮抗、僅差の4位に


 第44回技能五輪国際大会が、10月14日から19日までアラブ首長国連邦・アブダビで開催され、59の国と地域から1300人を超える選手が参加した。

競技初日、オフセット印刷の課題に取り組む早瀬選手

 19日(現地時間)に行われた閉会式では、全51競技の上位者の成績発表があった。印刷職種に出場した早瀬真夏選手(亜細亜印刷、長野市)は惜しくもメダルに届かず4位の敢闘賞だった。また、グラフィックデザイン職種に出場した青木美穂選手(図書印刷、東京都北区)は24位だった。
 印刷職種の金メダルはフランスとブラジル、銅メダルはスイス。以下、4位日本、5位ドイツ、6位オーストリア。前回銅メダルのフランスと前回金メダルのブラジルはともに非常に高い得点だったが、3位から6位までは僅差と見られる。各国の技能がレベルアップした結果、わずかなミスが順位に大きく影響するようになっている。
 印刷職種だけでなく、他の職種でも日本のメダル獲得数は減っており、従来と同じやり方、評価方法ではメダル獲得が難しくなっている状況にある。日本選手は今回、40職種の競技に参加し、「情報ネットワーク施工」、「メカトロニクス」など3職種で金メダルを獲得したほか、銀2個、銅4個、敢闘賞17個の成績だった。
 早瀬選手は、昨年12月に印刷職種日本代表に正式に決まって以降、社内、社外で数々のトレーニングを積み重ねた。本番でも大塚成二エキスパート(亜細亜印刷)とともに全力を出し切り、第4位という結果につながった。早瀬さんは、日本選手団と一緒に10月21日に日本に帰国した。
 次回の第45回技能五輪国際大会は、2019年8月にカザン(ロシア)で開催される。2021年はすでに上海(中国)に決定。2023年の大会には名古屋が正式に立候補した。
 日本印刷産業連合会では、次回大会に向けた準備を開始する。



















【印刷新報2017年10月26日付掲載】
その他掲載記事
・特集「環境経営の時代」
・全日シール 第59回年次大会・東京大会開催
 次回は「IGAS大会」に
・日本WPA セミナー&見学会 ファビオ(岡山)で など

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2017年10月19日付
全印工連、取引改善の実効性確保へ
適正な積算が焦点に


 全日本印刷工業組合連合会(臼田真人会長)は、10月6日に静岡県熱海市で開催した「2017全印工連フォーラム」における理事長会で、今年7月に閣議決定した官公需法に基づく「中小企業者に関する国等の契約の基本方針」の改定内容を実効性あるものにしていくため、全印工連の方針を示すとともに、併せて各地での取組みについて情報収集と意見交換を行った。
◆積算作業の肩代わりも検討事項に
 理事長会では、特に官公需取引改善の一層の推進をテーマに取り上げ、時間を割いた。「中小企業者に関する国等の契約の基本方針(以下、基本方針」の改定内容を説明した後、11月または12月に開催を希望している自由民主党中小印刷産業振興議員連盟(中曽根弘文会長)の総会に向けた全印工連としての考え方について生井専務理事が説明した。
 現在、官公需確保対策地方推進協議会が全国50ヵ所で開催され、地方公共団体等の発注者に29年度の基本方針が説明されているが、知的財産権保護を含め全体的に、資料を読み上げるだけの型通りの伝え方となっている。これでは内容の周知徹底は難しいと判断されることから、全印工連では基本方針の徹底遵守を目指し活動していく。
 次回の議員連盟総会では、さらに実効性を高めるための施策として、@最低制限価格制度の導入・実施および予定価格の適正な算出、A地元優先発注、B知的財産権の有償化の3点に関して、関係省庁の今後の取組みについて見解を聞きたい意向だ。
 生井専務理事は「とりわけ、用紙やインキなど資材の市況に連動した積算価格の設定を訴えていきたい」と説明。臼田会長も「予定価格の正しい積算ができなければ最低制限価格制度も成立しない。まずはここに焦点を絞って要求していきたい」と述べた。  昨年11月に全印工連が実施した調査結果によると、予定価格を「官公庁で積算せず」という回答が27%を占めている。
 自治体に積算ができる人材が不足している実状もあり、各都道府県印工組が積算作業を請け負う必要があること、その場合、公平性を担保するために他の工組が代わって請け負う方法が考えられるなど、今後議論が必要なテーマが示された。
 全印工連の官公需対策全国協議会(白子欽也議長)では現在、29年度の国の基本方針に則った契約条件の変化について、解りやすい説明資料を作成中であり、全組合員への配付を予定している。白子議長は「各印工組の要望に応じて、協議会の各ブロック代表の委員などが説明に出向くことも考えている」と述べた。
 その他、各地の取組みについて情報提供が行われた。
 青森県印工組の三上理事長からは「官公需確保対策地方推進協議会に出席した際、青森市の担当者と話した。『(基本契約についての)説明を聴いたが、どこまで踏み込めばいいのかわからない。説明会を県印工組で開いてくれると助かる』という話だった。これは非常なアドバンテージであり、有効に活かしたい。また、発注仕様書で著作権に関わる記述があればすぐに事務局へ連絡するよう組合員に呼びかけ、中央会とも連携している」と報告があった。
 岐阜県印工組の四橋理事長は「今年5月から組合員には、各社で判断せず、すべての発注仕様書を送るように指示している。問題があれば組合の不公正取引対策委員会で対処している」と徹底ぶりを強調した。
 発注の相談窓口として「印刷技術センター」を設けている新潟県印工組では、自治体に呼びかけ10月下旬に積算の勉強会を開催する。堀理事長は「センターの機能の一つはお客様(官公庁)への教育活動。積算作業を行うこともあり、評判はいい。ホームページを通じて一般企業からの相談が入ることもある」と話した。
 宮城県印工組の藤井理事長は「宮城県と仙台市の両方で議員連盟を作っている。県の議連には現在の村井知事も所属していたことがあり、最低制限価格について検討してもらっている。先日、新しい仙台市長を訪問した際、知的財産権について話ができた」と話した。
 臼田会長は「先進事例をどんどん寄せてほしい。それらを自治体に提示していくことは大変有効だ。全印工連と各組合が力を合わせて取り組んでいきたい」と考えを示した。



















【印刷新報2017年10月19日付掲載】
その他掲載記事
・特集 JAGAT創立50周年
・INTERVIEW IGAS2018への期待
 小森コーポレーション・藤巻陽介氏
・富士フイルム・富士ゼロックス 
 インクジェットデジタルプレス販売機能をFFDPに統合 など

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2017年10月12日付
共同印刷、創業120周年を機に
新コーポレートブランド「TOMOWEL」を導入


 共同印刷株式会社(藤森康彰社長、本社・東京都文京区)は、本年6月に創業120周年を迎えたのを機に、新しいコーポレートブランド「TOMOWEL(トモウェル)」およびコーポレートメッセージ「共にある、未来へ」の導入を決定し、2018年1月から順次使用を開始する。10月6日に東京・目白の椿山荘で開催した創業120周年記者会見の席で明らかにした。会見には藤森康彰代表取締役社長、井戸一喜取締役常務執行役員情報セキュリティ事業本部長、杉山毅コーポレートコミュニケーション本部部長が出席した。

新コーポレートブランド

 ◆理念体系、アクションも制定
記者会見の席上、藤森社長は新コーポレートブランド導入の理由について次のように説明した。
 「共同印刷は、1897年(明治30年)に書籍、雑誌の印刷から出発し、紙や布、金属、軟包装、チューブ、カードなどへと事業を拡大してきた。技術開発、そしてお客さまの課題解決に努めた結果、現在の取扱い製品・サービスはデジタル関連事業や医薬・産業資材など、印刷を超える領域にまで広がっている。
 そこで、創業120周年の節目を機に、改めて自らのアイデンティティを見直した。その結果、未来に向かって大切にしたい理念・価値観を明確にすることで、共同印刷グループの総合力を発揮し、事業領域のさらなる拡大と企業活性化を推進するため、新たなコーポレートブランドを導入することを決定した」
 新コーポレートブランド「TOMOWEL(トモウェル)」の意味については、「TOMOWELは、共同印刷の『共』、そして友、知、智でもある『トモ』に、良い、満ちる、親しみなどの意味を持つ『WEL』(Wellの古語)からなる造語。『共に良い関係を築く』―関わるすべてとともに良い関係を築き、未来を創り拓げていきたい、という想いを込めた」と述べた。
共生、友愛、知識、智恵など人間本来の良さや能力を結集し、充実した豊かな生活や文化を創り出すことに貢献していく意思を表している。
 コーポレートメッセージは、和文表記は「TOMOWEL 共にある、未来へ」、英文表記は「TOMOWEL Future creation for all」とした。
 また、ブランドロゴのデザインコンセプトは、人間・未来・意志の強さ・高品質・高精度である。
 さらに、グループ全体のあるべき姿を明文化した新ブランド理念体系「TOMOWEL WAY」と社員一人ひとりの意識を示す日々の心構えとして「TOMOWEL ACTION」も制定したと明らかにした。
 TOMOWEL WAYは、いつの時代も変わらない、グループの普遍的な正しさの原点・心構えを示す「PHILOSOPHY」、企業としての行動姿勢を示す「STANCE」、これから広げていきたい大局的な視野「FIELD」、めざすべき将来像、理想的なゴールのイメージである「VISION」から成っている。
 TOMOWEL ACTIONは次のとおり。
・望む未来に向かって挑戦する
・自ら学び、自ら考え、自ら行動する
・自由に大胆に発想し創造する
・常に先端を歩み、柔軟に変化する
・知的美的感覚を育む
・互いの成長を賞賛し合う
・対話を心がけ、異なる価値観を歓迎する
・企業や組織、立場を越えて協働する


















【印刷新報2017年10月12日付掲載】
その他掲載記事
・全印工連 高知大会 来年10月、高知を舞台に
 「土佐で語ろう 印刷の未来」
・地域おこしめっせ2017 賑わう 大阪で初の試み
・東京JC印刷部会 組織改定と名称変更へ など

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2017年10月5日付
〈紙のエレクトロニクス応用研究会〉
次世代認識コードなど紹介
新市場の開拓へヒントを提供


 紙のエレクトロニクス応用研究会(江前敏晴代表幹事、事務局・茨城県つくば市)は、第12回技術研究発表&交流会を9月21日に東京・外神田の3331Arts Chiyodaで開催し、印刷会社、インキ・製紙・電機関連メーカー、広告代理店などから30名が参加した。

12回目を数えた研究発表会

 同研究会は、印刷技術を使い、紙の上に形成した電子基板による用途開発など、新しい市場の開拓や産業の育成を目指して2014年7月に発足した。現在、法人会員8社、個人会員20名からなる。
 この日は2時間にわたり、次の3つの研究発表を行った。江前敏晴氏(筑波大学生命環境系教授、日本印刷学会会長)「紙と印刷を使ったエレクトロニクスとセンサーの開発」、岸上郁子氏(アポロジャパン社長)「目に見えない次世代コード『スクリーンコード』の可能性」、平瀬尋士氏(スタジオジン代表、デザイナー)「折紙ランプシェード『折灯華setto-ka』の商品開発」。
 紙と印刷技術による新しいデバイスの開発に取り組んでいる江前氏は、紙のエレクトロニクスに電気を供給する紙基板の音振動発電機や農工業用水に含まれる重金属である銅イオンの検出および回収を行う紙基板センサーや回収材を紹介した。
 岸上氏は、独自に開発した「スクリーンコード」の特許技術と用途展開について発表した。スクリーンコードの最大の特徴は、バーコードやQRコードと違い、データを目に見えない形で印刷できること。白地に埋め込むことも可能で、デザインの自由度が高い。スマートフォンで読み取ることもでき活用は手軽だ。電子透かしのように埋め込むためのオブジェクトは必要とせず、画像の形状認識で情報を呼び出すARのような、対象が増えると誤認識が増える弱点もない。
 すでにセキュリティ強化を目的とした複合機や中国のパスポートへの採用、音声付き教材(音声情報を特製ペンで再生)、企業の受発注処理システムなどで製品化実績がある。世界を変える可能性を持つ次世代技術に対し、参加者からの質問が相次いだ。
 なお、次回の研究発表会は11月の開催を予定している。

















【印刷新報2017年10月5日付掲載】
その他掲載記事
・東京グラフィックス
 「平成29年度団体課題別人材力支援事業」受託
・紙の電子本を共同開発
 篠原紙工×プログレス・テクノロジーズ
・東京都功労者表彰 
 山岡氏、中村氏、田中氏に栄誉 など

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2017年9月28日付
大日本印刷、太陽堂封筒など4社
赤城神社で実証実験
拝礼作法など多言語で発信


 ここ数年、インバウンド市場が大きな盛り上がりを見せている。2017年の訪日外国人旅行客数は9月15日時点で2000万人を突破した。政府の掲げる2020年に4000万人という目標も現実味を帯びてきている。その一方で、急増する外国人旅行客への対応には課題を残しており、多言語対応といったインフラ面の整備が急務となっている。
 こうした中、東京・神楽坂にある赤城神社では、多言語表示サービス「D@G QR」を活用し、神社の歴史や拝礼作法などを多言語で発信する新たな取組みを行っている。
 赤城神社の岩渕佳史権禰宜によると、この数年で神楽坂地区にも多くの外国人旅行客が訪れるようになったものの、対応には苦慮しており、「簡単なお金のやり取りはまだしも、絵馬の意味や神社の歴史を説明することは難しかった」と振り返る。
 そんな折、赤城神社に封筒などの印刷物を納めている太陽堂封筒(東京都新宿区、吉澤和江社長)から同サービスについて紹介を受けたという。
 D@G QRは、チラシやパネルに設置したQRコードをスマートフォンで読み込むだけで、多言語に対応したコンテンツを発信するサービスであり、専用のアプリは必要とせず、コンテンツもテンプレートを登録するだけで翻訳からウェブページ、QRコードまでを一括で作成できる。最大42言語に対応し、動画の埋込みや外部サイトへのリンクも可能。
 NPO法人地域創生機構(下泉和也代表理事)とウェブサイト制作などを手がけるアンダース(安藤敬太郎社長)が共同開発し、大日本印刷が窓口となりサービスの提供を行っている。そこに紹介元である太陽堂封筒を加えた4社共同による実証実験を赤城神社で4月末から約1ヵ月間実施した。
 コンテンツは、風山栄雄宮司のあいさつや同神社の歴史、拝礼作法などを紹介するもので、日本語のほか英語、中国語(繁体語、簡体語)、韓国語、仏語、露語の7言語を用意。大鳥居のすぐ横にはサービス利用案内の看板とチラシを置き、境内の各所にQRコードと説明文を掲載したパネルを設置した。結果として期間中に約2000アクセスがあり、現在も継続実施している。
 岩渕権禰宜は「多くの方が使っている姿を見る。海外の方に質問された場合でも、D@G QRの利用を勧めることで対応でき、楽になった」と効果を語る。また、「わざわざ私たちに質問するのを気兼ねする方も多いようで、実は日本の方が一番利用されている」とも明かし、従来の参拝客にも好評だという。
 同サービスは飲食店や観光施設での採用も進んでいる。今後、日本各地で多言語対応サービスが整備されていくことが予想されるが、同サービスのように日本人にもメリットのある仕組みが普及することを期待したい。













【印刷新報2017年9月28日付掲載】
その他掲載記事
・「地域おこしめっせ2017」プレイベントを開催
・CSRで永続的な成長へ 
 横浜市立大学・影山教授に聞く 
・関東特殊加工協同組合発足記念座談会 など

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2017年9月21日付
太平紙業、エンボス加工で需要開拓
高い意匠性と偽造防止機能を提案


 太平紙業(田中要三社長、東京都江戸川区臨海町)は、紙の専門商社としての顔のほか、印刷・加工事業を伸ばし、大きく業態を変化させた。中でも注目されるのが、3年前から開始したエンボス加工だ。対応できる業者の数が限られてきている中、同社は8種類の柄のシリンダーを備え、エンボス加工による高付加価値パッケージや簡易偽造防止製品などで受注実績を増やしている。さらに、UV印刷機(菊半4色機2台)、箔押し機、抜き加工機など多彩な設備を持つ強みを活かし、それらを組み合わせた製品・技術により顧客の難しい要望にも応えている。

稼働中のエンボス加工機

 ◆アイデア次第でさまざまな用途が可能に
 太平紙業は、1964年の創業以来、紙の専門商社として洋紙を中心とした販売を行ってきた。しかし、紙産業が成熟期を迎える中、いち早く新たな方向を求め、1992年には印刷機を導入。その後、DTP部門・CTP部門、製本部門、抜き・加工部門を設立し、印刷と加工の新規事業を拡大した。近年はさらに変革のスピードを速め、2014年にはエンボス事業部とアッセンブリ部門、昨年は荷札・下げ札部門も新設し、紙販売・印刷・加工の三位一体経営を充実させている。
 エンボス加工に関しては、都内のエンボス加工業者の事業を引き継ぐ形で立ち上げた。L全のエンボス加工機2台を移設し、生え抜きのオペレータが技術を習得した。
 エンボス加工分野は従来、表面加工業者が同時に手がけることが多かった。時代の流れから、表面加工だけに特化する会社が増えていき、エンボス加工を請け負う会社は全国でも数少なくなっている。一部には、紙の代理店がエンボスを施した特殊紙を販売することもあるが、効率性と自由度の高さでは印刷後にエンボス加工を行う方式が勝る。
 ニッチな分野ではあるが、現在でもエンボス加工の需要には底堅いものがある。太平紙業では、外装箱など厚紙パッケージ類の仕事が中心であり、パッケージ関連の印刷会社や表面加工会社からの受注が多い。エンボス加工の効果と幅広い用途について企画開発部の内田稔部長は次のように話す。
 「意匠性の高い製品に確かな需要がある。箱としての機能に加え、エンボス加工をすることで付加価値が生まれる。たとえば、商品の高級感をイメージさせたい靴の箱やワインの箱などで引合いが多く、他の商品との差別化が図られている。  少子化の影響でロットが減ってはいるものの、教科書の表紙にも長くエンボス加工が使われてきた。耐摩性と意匠性が高くなるうえ、表面加工をしてからエンボス加工を行うとベタつかない。地図関係でも仕事をいただいている。
 そのほか、イベント会場などで使われる入場券と金券をセットにした製品で、ミシン目加工まで含めた受注が毎年ある。本格的な偽造防止やナンバリングではコストが合わないが、代わりにエンボス加工を使うことにより手触りで区別でき、簡易な偽造防止になる。
 出版社の中には、本の表紙にエンボス加工し、海外で横行する海賊版対策としているお客様もある。表紙の柄を見ただけですぐに区別が付く。
 加工の手間と工賃が発生するため、お客様が求める付加価値を表現できる小ロットの仕事が中心となる。いろいろなアイデアの組合せにより、新しい用途開発は可能だ。市場拡大の余地はあると見ている。現物を見ないとイメージがしにくい面もあるが、当社ではエンボス加工品のサンプルも多数用意しているので、ぜひ声をかけていただきたい」

 ◆業態変革をさらに加速
 同社には、エンボス加工機を担当する3名のオペレータがいるが、同時に箔押し機やラミネート加工機なども扱い、多能工でシフトしているため、現場発の豊富な製品アイデアの提案もできる。
 2台のエンボス加工機は、シリンダー幅が860ミリ。L全のほか、K全の用紙にも対応する。抜き加工機を改造した箔押し機を使うことでスポットエンボスも可能となっている。
 シリンダーの柄目は8種類(梨地・格子・皮しぼ・みずしぼ・絹目・新布目・布目・ダイヤ)。オリジナルシリンダーの作製にも応じる。
 今後の課題は薄物エンボスへの対応。紙のカールの発生を解決するため、現在、機械メーカーの協力を得てカール矯正装置をエンボス加工機に付けており、枚葉紙での安定した加工に近づいている。
 印刷・加工でさまざまな分野を開拓してきた太平紙業は、変革のスピードをさらに速めている。
 内田部長は「卸売業が非常に厳しい状況にある中で、特にここ2、3年は製造業へのシフトを加速した。マラソンから短距離走に意識を変えるぐらいの気持ちで取り組んでいる。UV、特色、厚紙の組合せに対応できることから、印刷会社様からの依頼が増えている。合成紙や蒸着紙、フィルム、ノーカーボンなど各種素材への対応もでき、面倒な仕事もこなせる。おかげで当社のオペレータのスキルは相当なレベルに高まった。さまざまな設備を持ち、組合せが利く強みを活かして、みなさまのお役に立っていきたい」と話す。

















【印刷新報2017年9月21日付掲載】
その他掲載記事
・日印産連 2017年9月 印刷の月
 印刷産業の取組みを社会に周知 
・全青協 東京ブロック協議会
 異業種間の交流促進へ 
・青森県工組 創立60周年を祝う など

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2017年9月14日付
〈日本展示会協会インタビュー〉
2020年に向け展示会場問題が深刻化
印刷業も経済的損失は不可避


 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに端を発した展示会場問題が注目を集めている。現在、国内で最大の展示面積を誇る東京ビッグサイトは、メディアセンターとして利用される関係から、2020年5月から9月までの完全閉鎖が決定している。さらに、IGASなどの大規模展示会のメイン会場として利用されている東展示場は2019年4月から2020年11月までの20ヵ月間にわたり閉鎖されるため、多くの展示会の開催が危ぶまれている。出展企業のブースを彩る印刷物などを納める支援企業として、また出展社としても印刷業界にとって大きな影響が予想される。そこで、この問題について最前線で取り組んでいる一般社団法人日本展示会協会(石積忠夫会長)国内広報委員会の堀正人委員長(トレードショーオーガナイザーズ社長)に、展示会場問題の動向と印刷業界への影響などについて話を聞いた。
           ◇
 ―はじめに展示会産業の現況について聞かせてください。
 展示会自体は伸び代のある市場ですが、この問題が起こる以前から会場が慢性的に不足していました。東京ビッグサイトは常に予約が埋まっているために開催できる展示会の数は長らく横ばいで、一見すると市場が伸びていないように見えますが、実際には会場のキャパシティ不足で伸びようがないというのが実情です。
 また、日本で最大の展示会場面積を誇る東京ビッグサイトでも世界の中では64番目に過ぎず、日本の経済規模を考えれば十分な大きさではありません。
 当協会としては、日本全体の展示会場の総面積を現在の3倍にあたる100万uにするように訴えており、安倍首相にも4年前の国会で展示会場の拡張について答弁していただきました。ようやく国が国策として重要視してきた矢先に今回の問題が起きてしまいました。
―現在までの対応状況はいかがですか。
 東京都に掛け合った結果、2万3000u規模の仮設展示場が建設されることになりました。ただし、ここもオリンピック開催期間中は封鎖されてしまいます。
 現在のままでは、オリンピック期間中は東京ビッグサイト、仮設展示場ともに利用できず、また東展示棟が閉鎖される20ヵ月間の東京ビッグサイトの全体の平均利用可能面積は現在の54%と半分程度に落ちます。つまり単純計算で半分の展示会が開催できなくなり、それだけ大きな経済効果を喪失することになります。
 また、千葉県にある幕張メッセも競技場として使用するため、同様にオリンピック開催期間中は使用できません。
 これは当協会の公式声明文にも記載していますが、海外では展示会の重要性を認識しているので、ロンドンでも北京でもオリンピック期間中に既存の展示会は1つも中止にはなっていません。日本の状況を海外の展示会関係者に話したら、「クレイジー」だと驚いていました。
 当協会では例年と同じ規模で開催できるように東京都や行政に継続して訴えています。具体的には、他の場所にメディアセンターを設けるか、あるいは8万u規模の仮設展示場を首都圏に建設することを提案しています。
 当協会の有志企業は、土地さえ貸してくれれば、建物自体は自分たちで建設しようという機運も高まっています。
―関連業界への影響はどの程度考えられますか。
 展示会が開催できないことにより、印刷会社や装飾会社、コンパニオンなどの派遣企業、電気・水道・ガスなど、展示会関連の支援企業約1000社で1134億円の売上げを失うと試算しています。
 また、展示会は印刷会社をはじめ多くの中小企業が販促・商談の場として利用しています。すばらしい技術を持ちながらも専属の営業担当者がいない企業にとって、展示会は彼らの代わりに商談相手を連れてくる有効な営業・販促・PRの場として機能していました。この問題は出展企業側にとっても大きな経済損失を生みかねません。
―印刷業界にとっても他人事ではない問題ということですね。
 とても興味深いのは、紙の印刷物が一番利用されているのは展示会業界ではないでしょうか。まず、各展示会の招待券や販促物として紙のダイレクトメールだけでも膨大な枚数が年間で配布されています。海外ですとガイドブックなどのデータを保存したCD-ROMを来場者に配布することもありますが、日本では多くがまだ紙です。さらに、主催者や出展企業に納めるポスターやパンフレットなどの印刷物もあり、これはものすごく大きな需要だと思います。もし展示会が減少すれば大きな打撃を受ける印刷会社は少なくありません。
 また、コミックマーケットに代表される同人誌を扱う展示会では商品そのものが印刷物ですから、同人誌印刷を行っている印刷会社にとってはまさに死活問題となりえるでしょう。
―展示会を企画・主催・運営する企業ではどのような対応をとっていますか。
 2020年に近づくに連れ、展示会主催企業は展示会を中止、縮小、あるいは会場変更などの判断を迫られることになります。
 その期間だけ地方で開催すればいいという意見もありますが、まず東京で行っている展示会を開催できる規模の会場が地方にはほとんどありません。また、従来のお客さまにも今回だけ地方でと案内するのは難しく、現実的ではありません。
 各産業の中小企業のビジネス成功のカギを握る商談が行われる展示会の開催が、各産業を発展させ活性化しているという事実が再認識され、展示会主催企業がなんとか例年どおり開催できるよう切望しています。 ―最後に印刷業界に対するメッセージをお願いします。
 展示会は印刷業界にとても密接な産業だと思います。みなさまにもこの問題についてご理解いただき、展示会の日本経済における重要性を声高に訴えながら、共に解決に向けて協力していきましょう。
















【印刷新報2017年9月14日付掲載】
その他掲載記事
・全国印刷緑友会60周年記念大会
 世代を超えて412名が交流
・HOPE2017 来場者、2日間で3,400人 
・プリントネット ビットコイン決済を開始 など

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2017年9月7日付
木戸製本所、東京に「入船製本工房」開設
少人数でも運営できるビジネスモデルを設計
小ロットPUR製本の受け皿に


 木戸製本所(木戸敏雄社長、新潟市東区)は8月3日、入船製本工房(同代表、東京都中央区)を開設した(本紙8月20日付既報)。オープンにあたり、木戸代表は「デジタルの印刷物の受け皿を作り、その発展に貢献し、紙は高級品になっていくという信念を持って印刷物の付加価値を高めていく」と語った。今回のビジネスモデルの着眼点と展望について改めて話を聞いた。
           ◇
 ◆製本業に新しいビジネスモデルを
 木戸氏は入船製本工房について、「考え始めたのは今年の3月ぐらい」と言う。
 これまでに、木戸製本所は、自費出版などを手がける『ミューズコーポレーション(喜怒哀楽書房)』を2004年に設立。さらに2015年には、デジタル印刷機と後加工機を活用したフォトギフトやアルバム作製システム、各種WebサービスのソリューションをBtoBtoCで提供する『GiH』を設立し、いち早く製本業から、印刷、Webへとビジネス領域を拡大し、軌道に乗せている。
 木戸氏は「製本ではもうできることはないのではないか」と考えていたが、「ミューズコーポレーションでデジタル印刷機の運用と後加工のノウハウがあり、特に小口のPUR製本の受け皿がないとの声も耳にしていた。それならば、PURとオンデマンドを組み合わせれば、面白いビジネスになるのではないかと考えた。商品の引取り納品にもニーズがある。そういった部分をWebと絡めれば新しいビジネスモデルになる」
 工房では製本だけに特化し、受注はWebで、納集品、代金回収などは外注する。少人数でも運営できるビジネスモデルを設計した。
 そのため、PUR製本機には自動化と生産性に優れたホリゾンの「BQ‐280PUR」、断裁機には油圧方式で紙質に応じた強力な断裁が行える「APC‐610」を採用した。
 木戸氏はBQ‐280PURを「刷本の厚さに応じて、のり量、ニッピング幅、ニッピング高さ、筋入れ幅調整などの最 値を自動で調整してくれる。よくできた、デジタル印刷の製本には非常にいい機械」と評価する。
 W e b 受注(http://i-seihon.com/)では、デジタル印刷に対応するため、従来型の16面8頁折りにはこだわらず、中綴じで4頁ごと、無線綴じならば2頁ごとに頁数が選べるようになっている。製本のスピードも「通常」「特急」「ゆっくり」の3種類から選べ、それぞれ料金が変わる。もちろん、1冊からの注文も可能だ。
 料金については、「他社の製本価格を参考にした。少部数だと少し当社の方が高いかもしれないが、10部を超えれば当社の方が安くなるし、デリバリーもできる」と自信を見せる。
 ターゲットとして、印刷会社はもちろん、中央区という好立地を活かし、企業内文書や官公庁の文書の製本も視界に入る。デジタル印刷の広がりを考えると、今後デザイン事務所なども、印刷の内製化へと舵を切ることも十分考えられ、そうなればさらにターゲットは拡大する。
 ◆ノウハウの提供や設備のシェアも
 木戸氏はオープニングセレモニーのあいさつで「将来的には4店舗ぐらいまで増やしたい」と述べたが、自社で展開することにはこだわらないと言う。
 「それほど大きなスペースがなくても始められ、設備投資の額もそれほど大きくはならない。他社さんで有効活用できるスペースがあれば、当社のビジネスモデルを提供したい」とフランチャイズ的な展開を構想する。
 「今はシェアリングの時代。製本会社ももっと便利にシェアできる会社があってもいい。その受け皿として当社の設備やビジネスモデルを使ってほしい。そうしたニーズに対応できるWeb受注や発送の仕組みになっている」
 小ロット時代のビジネスについて、木戸氏は「言われたことをやるのではなくて、自分たちが考えたビジネスモデルの中にお客様を引き込んでいくことが必要になる。最初は営業しなければならないが、後々は営業しなくても仕事が来るような仕組みにしていくことが重要だ。ビジネスとはお客様の問題を解決していくこと。デジタル印刷機を持つ印刷会社様の問題を解決するお手伝いもしたい」と語る。















【印刷新報2017年9月7日付掲載】
その他掲載記事
・「9月 印刷の月」特集
・第16回印刷産業環境優良工場表彰
・JAGAT、夏フェス開催 など

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2017年8月31日付
国等の契約の基本方針、
解説に「財産的価値に留意」など明記
著作権の適正な保護に言及


 全日本印刷工業組合連合会(臼田真人会長)と全日本印刷産業政治連盟(森永伸博会長)の要望内容が反映された「平成29年度中小企業者に関する国等の契約の基本方針」(7月25日に閣議決定、以下「基本方針」)には、知的財産権に財産的価値を認めるよう盛り込まれたが、今回、「基本方針」の解説内容が明らかになった。解説には、@知的財産権の財産的価値への留意、A利用目的の明確化、Bコンテンツ版バイ・ドール契約の活用などが詳細に記載された。
 現在、経済産業省の各地方経済産業局主催による平成29年度官公需確保対策地方推進協議会が全国50ヵ所で順次開催されている。同協議会では、「基本方針」の中で、特に平成29年度、新たに講じる主な措置として、@知的財産権の取り扱いの明記、A中小企業・小規模事業者の資金繰りへの配慮、B最低賃金額の改定に伴う契約金額の見直し、について解説部分も含めて重点的に説明されている。
 印刷業界の要望に対応した部分では、知的財産権の財産的価値への留意、利用目的の明確化、コンテンツ版バイ・ドール契約の活用などが詳細に記載された。
具体的には次のような記述がある。
 「官公需の印刷発注において、@契約書等において著作権を発注者へ無償譲渡することが定められている、A契約書等において記載が無いにもかかわらず、納入時に納入物の電子化データの譲渡を求められ、そのデータを利用し無断で増刷が行われたなど、著作権等の財産的価値に係わるトラブルが散見されており、受注した中小企業の著作権を適切に保護することが求められている。
 具体的には、発注のための業者選定段階の見積依頼に際しては、著作権譲渡や使用許諾、部分譲渡や部分使用許諾の範囲、その期間等の詳細な取り扱いを書面にて明確化し、諸条件の対価を勘案した上で金額を算定してもらう必要があり、この金額を参考とし契約締結することで財産的価値に留意したものと考えられる。
 官公需の印刷発注においては、納入物に係る著作権の利用目的を明確にすること、著作権の財産的価値を認めることが必要であり、また、調達コストの適正化や著作物の二次的活用等の観点から、調達目的の達成に必要な著作権の適切な譲渡や使用許諾の範囲を検討し、不要な著作権の全部又は一部を譲り受けず受注者に帰属させるコンテンツ版バイ・ドール契約の活用推進が期待される」
 なお、印刷発注については、特別に参照資料も配布された。「著作権の権利範囲を明確化して財産的価値に留意しましょう!」とタイトルに謳っており、その中では、「納品物の電子化データ(所有権)についても、著作権と同様に、譲渡の必要性を検討の上、納品が必要な場合は仕様書へ明記し、その財産的価値に配慮する」と記載されている。
 全印工連では、今回の「基本方針」および解説の内容をもとに、本年12月までに組合員向けの分かりやすい解説資料を作成する予定だ。「基本方針」の実効性を高めるため、解説資料をもとに、今後、経済産業省や中小企業庁と連携して、あらゆる機会を捉えて組合員および官公庁等への啓発を積極的に進め、官公需取引の適正化を図っていく。















【印刷新報2017年8月31日付掲載】
その他掲載記事
・デジタルラベル機が成長 2021年度に570億円を予測
・日本WPA 「UVエコインキマーク」普及へ
 専用Webページを開設
・第43回全日本光沢化工紙全国大会
 9月8日、別府で開催 など

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2017年8月24日付
日経印刷、日本創発へ経営参画
両社のシナジーに期待大
日本創発グループは売上高500億円規模に


 日経印刷株式会社(本社・東京都千代田区)は8月14日開催の取締役会において、ジャスダック上場企業である株式会社日本創発グループ(本社・東京都荒川区、以下「日本創発」)のグループ企業の一員として参画することを決議した。両社の協力により多くのシナジー創出を期待する。15日に日経印刷グラフィックガーデン(東京都板橋区)で行った業界記者向けの発表では、日経印刷の林吉男代表取締役会長、吉村和敏代表取締役社長、日本創発グループの藤田一郎代表取締役社長、鈴木隆一代表取締役ほか日経印刷の役員が出席し、経営参画の経緯と今後について説明した。
            ◇
  日経印刷は、1964年10月に創業。業容の拡大を続け、現在は売上高約100億円、従業員数約400名の規模に成長した。2008年には、高度なセキュリティ管理の下で企画・デザイン・印刷・製本・梱包発送まで一貫して行う最新の工場「グラフィックガーデン」を竣工した。教育関連事業や金融事業向けの印刷物、各省庁から発行される白書などの分野において、圧倒的な受託実績を持つ。近年は、WebやAR技術との融合など、印刷物の付加価値向上にも積極的に取り組んでいる。
 同社は長期的な視点に立ち、今後の経営戦略を模索した結果、日本創発への経営参画を決めた。
 一方、日本創発も8月14日開催の取締役会において、日経印刷の完全親会社であるグラフィックグループ株式会社の株式の一部を取得することを決議した。2017年11月28日開催予定の臨時株主総会における承認決議など所定の手続きを経た上で、2017年12月31日(予定)を効力発生日として、日本創発を存続会社、グラフィックグループを消滅会社とする吸収合併を行う。これにより日経印刷は日本創発の完全子会社となる予定。
 また、11月28日開催予定の臨時株主総会では、日本創発および傘下の事業会社との連携強化を目的として、日経印刷の林吉男代表取締役会長が日本創発の代表取締役会長に、吉村和敏代表取締役社長が取締役に選任される予定である。加えて、日経印刷の所有者である創業家は、日本創発の第2位の大株主として、日本創発の経営を株主の立場で支援していく。
 日本創発は、現在27社のグループ企業を有し、多角的なクリエイティブサービスの提供に邁進している。同社が今年2月10日に公表した2017年12月期の業績予想は連結売上高350億円。また、昨年12月末現在のグループ従業員数は1610名。日経印刷がグループに加わることで、連結売上高は500億円を臨む規模、従業員数は2000名以上となる。
 記者発表の席上、日経印刷の林会長は、今回の決議に至る経緯について次のように話した。
 「業界の低迷が続く中、当社もなんとか100億円の売上を維持しているが、お客様のご要望に応えきれていない面がある。若手社員を中心に市場創造に関するプロジェクトも推進してきた。(日本創発の中核企業である)東京リスマチックの故・鈴木隆夫会長とは私も若い頃から長い付き合いがあり、互いに切磋琢磨してきた。お客様への提案内容を増やすという当社の課題を考えた時に、両社のお見合いは『これぞ』というもので、4年ほど前に隆一氏に合併の話をもちかけた。私の中では兄弟会社となる感覚であり、今後は日本創発の各グループ企業の特性をよくつかみ、新しい営業方針を考えていく。胸襟を開きながら、ともに成長していきたい」
 また、日本創発の鈴木隆一代表取締役は「実質無借金で盤石な経営をされ、優れた管理能力と経営品質を持つ日経印刷さんは、単独でも今後30年にわたり健全な経営が十分に可能だ。当社グループの中でも群を抜いている。そういう意味で、今までとは別次元の話であり、経営結合に近いものである。2015年1月に設立した日本創発グループはイノベーションが根っこにあり、日経印刷さんを迎えたことで、機能的、組織的な本格的なイノベーションがようやく可能になる。私としては極めて喜ばしい」と話した。
 引き続き、日経印刷の代表取締役社長としても指揮を執る吉村社長は「すてきなチャンスを与えていただいた。当社の営業力と日本創発さんの情報コミュニケーションにおける豊かな表現力を結び、新しい価値を生んでいきたい」と述べた。日本創発の藤田社長も「当社が得意とするセールスプロモーションと、日経印刷さんの高度な印刷品質、強い営業力との相乗効果には大変期待している」と展望した。














【印刷新報2017年8月24日付掲載】
その他掲載記事
・全国印刷緑友会60周年 記念特集
・HOPE 2017 開催迫る
・第16回環境優良工場 受賞全14工場が決定 など

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2017年8月10日付
【日印産連・FAPGA&WPCF報告会】
デジタル印刷機の存在感増す 人材不足は世界共通の課題


 日本印刷産業連合会(山田雅義会長)は、5月にオーストラリア・メルボルンで開催されたFAPGA(Forum of Asia Pacific Graphic Arts:アジア印刷会議)、6月にデンマーク・コペンハーゲンで開催されたWPCF(World Print & Communication Forum:世界印刷会議)に日本代表として参加した。その出張報告会が7月26日に日本印刷会館で開かれ、各国の印刷業界動向に関する情報や、現地展示会の視察報告などが行われた。
            ◇
 開催国のオーストラリアのほか日本、中国、ネパール、フィリピン、ニュージーランドが参加したFAPGAは、アジア・パシフィック地域における印刷・コミュニケーション産業の発展を目指し、メンバー国間での意見・情報交換等を行っている。次回は日本がホスト国となり、IGAS2018(7月26日〜31日、東京ビッグサイト)の会期に合わせて東京で開催される。  今回の会合では各国の印刷産業の概況とともに、オーストラリア最大の印刷機材展である「PacPrint」の視察などが行われ、その概要が報告された。
 約150社が出展し、会期5日間で約1万2000人が来場したPacPrintの注目点として、視察を行った日印産連の石橋邦夫広報部部長は、オフセット印刷機の実機展示が1社に留まったことを挙げた。オーストラリアの都市部の中小印刷会社では、オフセット印刷機を廃棄して、代わりに印刷通販に委託するケースが増えているようで、石橋部長は「今後、オフセット印刷を行う企業が集約化されていくかもしれない」と推察する。
 対照的にデジタル印刷機やラージフォーマット機は多くの実機展示が行われ、ラベル用プリンターや印刷通販のブースも目立っていたという。
 一方、ワールドワイドな会合であるWPCFには日本、アメリカ、欧州(Intergraf)、中国、韓国、インドが参加した。各国の出版市場動向や印刷産業動向について意見交換が行われ、インド、アメリカ、欧州の現況については各国の代表者から次のように紹介された。
■インド 「印刷会社は25万社あり、業界は順調に成長している。書籍もまだ増加しており、パッケージ分野も順調ではあるが、業界内での価格競争は厳しい。印刷通販の普及はまだ進んでいない」
■アメリカ 「2015年から2016年にかけて米国の印刷業界は順調に成長。すべてのセグメントで成長しており、書籍で1.5%の増加となった。若者が本を読むようになり、書籍の数は電子書籍を上回っている。ワイドフォーマットやパッケージは順調に伸びており、印刷会社の提供するサービスもビデオ、広告、ウェブ、3Dプリンティングなど幅が広がっている。業界としては将来に明るい見通しを持っているが、若い人材の採用では苦戦している」
■欧州 「国ごとに状況が異なるが、独・英などを中心に順調。独ではプリント広告が3年連続で増加。3Dプリンターの印刷業界への導入はあまり進んでいないが、フランスの印刷会社ではPOP製作用に大型3Dプリンターを導入している。2016年にパッケージ印刷が商印分野を超えた。一部の国では熟練工の確保に苦心しており、多くの国では若い世代の採用に苦労している」
 また出版市場動向については日・米・欧を比較して紹介された。
 出版印刷関連市場は揃って減少傾向にあるものの、日本が雑誌・書籍ともに大幅な減少が続くのに対し、アメリカでは減少ペースが落ち着き、欧州では書籍は横ばい傾向にある。
 出版分野におけるデジタル印刷の活用に関しては、アメリカと欧州では普及が進んでおり、特に欧州では2020年にプリント枚数換算で全体の5.1%(2015年の約2倍)、出荷額ベースでは49.4%を占めると予測されている。
 電子書籍市場については、先行したアメリカでは頭打ち傾向にある。一方、日本と欧州ではようやく立ち上がり始め、日本では主にコミックの読み放題サービスが普及を後押ししている。欧州では英国で普及が進むのに対し、フランスやスペインでは未だに低調と、違いが見られた。














【印刷新報2017年8月10日付掲載】
その他掲載記事
・日本プリンティングアカデミー 花井秀勝新理事長就任
 記念講演会 印刷会社の変革を支える教育機関に
・三菱重工 印刷紙工機械など3社を統合
・大日本印刷 成長領域への取組みに本腰 など

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2017年8月3日付
こだま印刷、4色革命インキ「美麗」を開発
RGBの色彩を4色で忠実に再現


 こだま印刷(大竹恭子社長、本社・東京都新宿区)は、6月28日から30日まで東京ビッグサイトで開催された「第1回 グラフィックデザイン EXPO」に出展し、同社独自開発の新印刷システムを発表した。まさに「4色革命」ともいうべき、従来のインキ表現の概念を変えるものだ。
            ◇
 デザインや組版時にディスプレイで見ているデータは、ディスプレイのカラー出力を構成するRed(赤)、Green(緑)、Blue(青)の3色の要素で構成されている。そのため、印刷物で正確にディスプレイ上の色彩を再現するには、カラープロファイルを作成しなければならない。
 一般的に、RGBの方が色域は広く、従来のインキで再現するには6色から7色が必要とされてきた。
 今回、同社が発表したシステムは、新たに開発したCMYKインキ「美麗(みらい)」とプロファイルシステムにより、4色でありながら6色に近い色域の広さを実現するもの。これにより、5色、6色を必要とする場合でも、従来どおり4色で広色域の印刷が可能となるため、4胴の印刷機でもRGBの色彩を再現できる。
 また、色域をRGBディスプレイに近づけることで、印刷現場との関係もより接近したものになる。iPadなどの共通デバイスを営業、デザイナー、製版、印刷それぞれが持つことで、色見本をいつでも、どこでも確認することができる。顧客が現場まで足を運ぶ必要がなくなり、色見本の出力や運ぶ手間が省けるなど、今後は各セクション間のやり取りの劇的な変化も期待される。
 グラフィックデザイン EXPOでの展示では、「アニメの色を4色で再現しました」と謳い、アニメ原作の色彩を忠実に再現できることをアピール。サンプルも、普通紙だけではなく、ヴァンヌーボ、クリアファイルと多彩なサンプルを並べた。  こだま印刷はUV印刷も手がけているが、照井義行取締役副社長は「お客様に『これはUVで刷っています』『これは油性で刷っています』と説明することはない。もちろん、光沢感などで差は出るが、当社の印刷物はどちらでも色が変わらないからだ」と語る。
 今回の新システムについても、UVと油性の双方に対応している。
 照井副社長は「新しいインキでも、油性とUVの色彩に差はない。インキはこれから商品化に向けて開発を進めていくが、広色域インキに一石を投じたい」と意気込む。













【印刷新報2017年8月3日付掲載】
その他掲載記事
・知的財産権に財産的価値認める 全印工連の活動が結実
・IGAS出展募集・相談会開催 期待高まる
・page2018 出展募集開始 など

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2017年7月27日付
全日本製本青年会が始動
〈第1回京都大会〉 「ど真中で勝ち残ろう!」


 全国の若手製本人が結集した全日本製本青年会(渡邊剛会長)の第1回大会が7月8日に京都の地で盛大に開催された。当日は13地区(北海道製本工組青年部、宮城県製本工組青年部、東京製本二世連合会、神奈川県製本工組青年会、岐阜若鮎会、愛知製本みどり会、金沢製本兼六会、京都製本親双会、大阪製本若葉会、神戸製本サンの会、岡山製本烏城会、広島骨陶倶楽部、福岡製本若樹会)の会員のほか、親組合や関係諸団体、賛助会員など計150名以上が参加し、製本業界の明日を担う新たな青年組織の船出を祝った。

会旗と会員バッジを紹介する義江大会実行委員長(左端)

 ◆青年印刷人との交流も
 当日は、京都ホテルオークラを会場に、午後3時過ぎから大会が行われた。義江伸一郎実行委員長(京都製本親双会)の開会宣言に続き、渡邊会長があいさつした。
 全国製本誠友会を発展的に解消して全日本製本青年会を設立した経緯を紹介したあと、「個々の会社の力は小さくとも、一つのかたまりとして、それぞれの知恵や人脈を活用すれば大きな力になる。製本業界の未来はわれわれの双肩にかかっているという自負を持ちたい。必死に考え、必死に実践するという気概を持って、製本業界のど真中で勝負し、ともに勝ち残っていこうではないか」と述べ、「親組合のみなさまには、私たちの活躍を楽しみにしていただきたい」と力強く締めくくった。
 来賓紹介のあと、大野亮裕全日本製本工業組合連合会会長、西田昌司参議院議員・京都府製本工組顧問による祝辞、山崎喜市京都府製本工組理事長による歓迎あいさつが行われた。
 大会に続く総会では、三役と顧問の紹介、会旗と会員バッジの紹介、会則と会計報告のあと、設立にあたっての功労者8氏を表彰。東京製本二世連合会の横田大祐会長が「製本業界の『ど真中で勝ち残ろう』という意志を!」と題した大会スローガンを提案説明し、満場一致で承認された。
 2019年の次期開催地として愛知県が提起され、京都から愛知へ会旗が手渡された。
 懇親会で乾杯発声を行った全国青年印刷人協議会の惠勇人議長は「ともに青年会らしい発想と実践力で印刷・製本業界の厳しい経営環境を突破していきたい」とあいさつ。
 懇親会の後半では、全国の青年印刷人3団体が主催する「PRINT NEXT2018・大阪大会」(2月10日)の山本素之実行委員長が大会をPRした。さらに壇上で、惠全青協議長とジャグラ青年部SPACE-21の佐藤元代表幹事が、渡邊会長や大阪製本若葉会のメンバーに対して大阪大会への参加を要請するとともに、2020年の「PRINT NEXT」では全日本製本青年会も主催者団体の一つに加わってもらうよう提案する一幕もあった。
 なお、大会に先立って行われた講演会では、「コラボレーションから学ぶ製本業界の未来」と題して、地域活性プロデューサーの島田昭彦氏が講演し、内容を踏まえた分科会が開かれた。












【印刷新報2017年7月27日付掲載】
その他掲載記事
・検査装置特集 「はたらく現場を変える」
・日印産連/大印工組 「地域おこしめっせ2017」開催
・旭川で北の仲間が集結
 第31回北海道情報・印刷文化典  など

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2017年7月20日付
日印産連、「印刷と私」コンテスト実施
エッセイ・作文を一般から広く募集


 日本印刷産業連合会グリーンプリンティング認定事務局は、社会に「印刷」の良さを知ってもらうことを目的に第1回「印刷と私」コンテストを実施する。

募集案内リーフレット

 “私にとって大切な印刷製品”“記憶に残る印刷物”“印刷の思い出”など、印刷にまつわるエッセイ・作文を広く一般から募集する。一般人、印刷クライアント、クリエイターから印刷会社の従業員まで、だれでも応募できる。
 審査委員長は、グリーンプリンティングPR大使で、「くまモン」の生みの親である放送作家の小山薫堂氏が務める。
 締切は9月10日(当日必着)。表彰式は11月20日に東京の学士会館で行う。入賞作品は「印刷と私」作品集として発行し、ホームページ上でも公開する。
 応募は自作、未発表の作品に限り、郵送、Eメール、または日印産連ホームページからできる。応募用紙は自由。
【テーマ】
「印刷と私」─印刷にまつわるエッセイ・作文─
 ※タイトルは自由。必ず付けて応募のこと。
【募集内容と賞】
▽一般の部(中学生以上)
 エッセイ(800字以内)、小山薫堂賞(2編)賞金10万円、優秀賞(5編)商品券1万円分
▽小学生の部
 作文(400字以内)、小山薫堂賞(2編)図書カード3万円分、優秀賞(5編)図書カード3千円分
【応募・問合せ先】
 日本印刷産業連合会グリーンプリンティング認定事務局
 電話 03─3553─6123
 Eメール contest@jfpi.or.jp
【後援企業・団体】
 朝日新聞社、産経新聞社、日本経済新聞社、フジサンケイ ビジネスアイ、毎日新聞社、読売新聞社、日本グラフィックデザイナー協会、日本雑誌協会、日本書籍出版協会











【印刷新報2017年7月20日付掲載】
その他掲載記事
・軟包装にパーソナライズ化の波
 凸版印刷「デジタルプリントカンファレンスin福岡」開催
・SOPTECとうほく2017 2日間で1万1,200人が来場
・“モトヤコラボフェア東京”開催
 など

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2017年7月13日付
廣済堂/福島印刷
業務提携モデルを拡大
デジタル印刷・加工の強化へ


 廣済堂(浅野健社長、本社・東京都港区)と福島印刷(下畠学社長、本社・石川県金沢市)は2015年6月、デジタル印刷分野において共同でダイレクトメールサービス(DM)およびブックオンデマンドサービス(BOD)を推進する業務提携契約を締結した。
 2016年2月からは、福島印刷が廣済堂のさいたま工場内に最新鋭のロール式インクジェット印刷機(Truepress Jet520 HD)を設置し、福島印刷の金沢工場を補完するサテライト工場として稼動してきた。
 今回、2017年9月に廣済堂のさいたま工場に福島印刷のサテライト工場と同一のインクジェット印刷機を設置し、サービスを拡大することになった。今回の業務提携モデルの拡大により、同ビジネスにおける両社の売上高は3年後に10億円と予想している。

 ◆DM・封書・BODに柔軟に対応
 両社における業務提携は、両社の保有するリソースを効率的に活用し合う事業最適化システムである「シェアモデル・マネジメント」として、コストとリスクを低減させ競争力強化を図ってきたと同時に、個人情報を取り扱うデジタル印刷設備をシェア利用するに際しての通信系、データ処理系、生産フロア等の高度な時間分割独立管理システムとルール体系に基づく「シェアポリシー」による共同運営を実現し、デジタル印刷領域での実績を拡大してきた。
今回の導入は、業務提携モデルの拡大に向けて出版印刷や商業印刷の営業領域におけるデジタル印刷サービスの拡大や深化を目指す廣済堂の独自設備による事業展開の強化と、金沢工場とさいたまサテライト工場を稼働している福島印刷のさいたま工場内でのBCPリスク解消と金沢との3拠点によるモデルを実現することで、両社における顧客へのサービスと品質・納期保証の強化を図るもの。
 加工分野においては、福島印刷のサテライト工場内の圧着はがき加工ラインのほか、廣済堂のさいたま工場内には、従来の封入封緘ラインに加え、新たにデジタル印刷に対応した製本加工ラインを導入。「DM」「封書」「BOD」のいずれにも対応できる体制で顧客のニーズに応える。
 廣済堂は出版印刷に強みを持ち、傘下に廣済堂出版や廣済堂あかつきという出版子会社を保有。また、幅広い顧客資産とさまざまな事業領域で培った総合力を活用し、One to One型の最適なマーケティング戦略やITソリューションを併せて提供し、顧客のニーズに的確に応える「マーケティング・プラットホーム」や「リアルとネットの融合」ビジネス展開を加速していく。
 福島印刷は、2008年から消費者の嗜好に合わせたOne to Oneドキュメントの自動生成と、バリアブル印刷を組み合わせたソリューションである「パックサービス」を提供してきた。複数のDM企画をまとめて生産することによるスピード化や、開封トラブルに強く、印刷に制限のない後糊方式が高い評価を得ている。今後はビジネスプロセスアウトソーシング市場も積極的に開拓しながら、その事業を拡大していく方針。










【印刷新報2017年7月13日付掲載】
その他掲載記事
・2017年暑中特集号
・事業承継奮戦記 日本電鍍工業 伊藤麻美社長
 SOPTECとうほく2017 主催者企画セミナーより
・熊本地震から1年3ヶ月
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2017年7月6日付
〈東印工組セミナー〉
一歩踏み込んで挑戦を
業態変革4社が事例紹介


 『印刷道』で掲げる「ソリューション・プロバイダー」へのステップを支援する東京都印刷工業組合のセミナーが6月28日に日本印刷会館で開かれ、50名が参加した。業態変革に挑戦する4社が成功談や失敗談を交えながらイノベーション事例を紹介。顧客の困り事の解決や、地元の活動を通じて人脈を生かし、新たな印刷の仕事を創出する具体例などを学んだ。

聴講者が画用紙に考えや意見を書いて「参加・対話型」で進められた

 事例発表は、富沢印刷(荒川区)の富澤隆久社長、アダチファクトリー(墨田区)の萩部健次社長、テクスパート(江東区)の中野英一郎社長、栄正印刷(豊島区)の鶴岡丈夫社長。ファシリテーターは、弘和印刷(足立区)の瀬田章弘社長が務めた。
 富沢印刷は、商業印刷を中心に展開する創業57年の総合印刷会社。富澤社長が入社した16年前は、典型的な家族経営で実家に工場を増設した狭々した職場だったことから、「早く立派な印刷会社になること」を目標としていた。
 富澤社長は「当社でステップアップガイドを試みた結果、顧客とのコミュニケーション、心と心のつながりが当社の強みだと分かった。そこで顧客先で1ヵ月に1回配るチラシを作った」と述べ、提案型営業の強化を図った。会社・工場の見学も積極的に受け入れ、社内の雰囲気が良くなり、会社の活性化につながっている。
 アダチファクトリーの萩部社長は、内閣府食プロ6次産業化プロデューサー、経産省ふるさとプロデューサー、東京都農林水産振興財団専門家など、「7つの顔を持つ男」。2008年、旧安達印刷所から事業承継して以来、印刷、広告代理業、農業販売支援、企業コンサルタントなど幅広く展開する。
 萩部社長は「今の時代、相談され、信頼され、専門家でなければ仕事をもらうことはできない」と指摘。そのうえで、「印刷はあくまでお客さまにとって手段でしかない。われわれのゴールは顧客が何かを求めているかをつかんで支援することだ」と強調した。
 テクスパートは、中野社長がゼネコン、商社勤務を経て、起業した創業4年の会社。初めは印刷関連機材の代理店業がメインだったが、その後に立ち上げた配送業務が急伸し、売上の9割を占める。「配送業務を始めたのは、印刷会社のニーズを聞いているうちに気軽に引き受けたことがきっかけ」(中野社長)。印刷会社が配車枠を買う定期契約の形で展開し、その後、徐々に間口が広がり、創業当時の売上総利益から約5倍に成長した。
 栄正印刷の鶴岡社長は地元商店会の役員だったことから、南長崎活性化プロジェクトに参加し、漫画家、手塚治虫が住んでいた「トキワ荘」に関連する印刷物を一手に受けている。
 鶴岡社長は、30代から可能な限り地元の集まりに参加し、40代からは東印工組に入るなど、「友達(人脈)づくり」に力を注ぎ、紹介から仕事につなげている。「今年50歳になるが、横糸のお客さまと縦糸の印刷業界を組み合せて、さらに事業を発展させていきたい」と話す。
 瀬田氏は「一歩踏み込んで挑戦すると、風景が変わって見えてくる。各社それぞれの特長を生かした会社づくりに挑戦してほしい」と呼びかけた。










【印刷新報2017年7月6日付掲載】
その他掲載記事
・日本WPA 復興支援を兼ね、熊本で総会・見学会
・日展協、公式声明文で展示会問題の解決を訴える
・全青協、全青中と事業連携 ブロック協議会を共同開催
 など

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2017年6月29日付
全印工連・臼田会長
組合員に官公需対策の指針示す
「民間取引にも確実に影響」


 7月に閣議決定予定の「平成29年度中小企業者に関する国等の契約の基本方針」に、印刷物の低価格防止、知的財産権保護に配慮した内容を盛り込む方向が、経済産業省等から明らかにされている。これに関連して全日本印刷工業組合連合会の臼田真人会長は、今年度上期地区印刷協議会において、官公需取引改善に対する全印工連の姿勢と組合員への指針を改めて示した。6月21日の東北地区における話の要旨を紹介する。
(以下、あいさつ要旨)
 現状の官公需取引の中で、印刷の最低制限価格制度がそもそも存在しない地域があります。制度があったとしても、たとえば、前年度実績の八掛けであるなど、積算の根拠がまったくない予定価格が設定されていたりします。印刷物の価格自体が根拠の薄い方向にどんどん転がっていく状況がなぜ起きるのでしょうか。
 知的財産権の取扱いについては、受注した企業の社員さんが精魂込めて原稿を編集し、印刷用の生成ファイルを作るわけですが、多くの官公需取引において、また、民間の取引においても、最終的にできあがった印刷物に対して、「印刷用のファイルをください」と言われ、さらに契約書の中に、「著作権は発注者側に帰属する」という文言が入っているわけです。なぜなのでしょうか。
 答えはすべてここ(※中小企業庁『官公需契約の手引─施策の概要─平成28年版』を示して)にあります。
 官公需取引に関しては、中小企業基本法の中に官公需法という法律があり、ガイドラインがこの手引に示されていますが、記されている内容そのものが、われわれ印刷業界にとって非常に曖昧な文言で書かれています。
 今、申し上げた最低制限価格制度、もしくは制度の導入や実施、予定価格の積算に関しても曖昧ですし、知的財産権の取扱い、すなわち著作権や最終成果物の権利問題についてはまったく触れられていません。ただ一言、「契約書の中に著作権の所在を記すこと」とあるだけです。これでは、当然ながら発注者の強みで、「著作権は発注者側に帰属する」の一言で取引が成立してしまいます。
 現状の官公需取引については、国も各自治体もすべて官公需法の手引書に基づいて動くわけです。
 今から3年半ほど前に、私ども全印工連は、「中小印刷産業振興議員連盟」を立ち上げ、中小印刷産業をしっかり後押ししてくださる自由民主党の先生方120名ほどにお集まりいただいています。これまでみなさまが、そして多くの先達が官公需対策に努力されてきたことを、今改めて議員連盟の力を借りながら、経済産業省、中小企業庁に対して、法律に基づく手引書の中に、特に中小規模の印刷事業者にとって望ましい形の内容を具体的に記していただく活動を、全印工連を通じて行っている最中です。
 5月26日の議員連盟の総会で、途中経過について経済産業省と中小企業庁の課長から報告を受けたところ、まだ内容は確定していませんが、われわれにとって非常に良い方向で最終調整が行われているということです。  また、たとえば、愛知県における「県内に本店を有し、自社の印刷機を使用し県内で全工程を行うこと」を条件とした契約など、各地方自治体の印刷調達の施策に関する事例が記される予定です。
 スケジュールについては、この7月に「平成29年度中小企業者に関する国等の契約の基本方針」が閣議決定する予定です。8月以降は、経済産業省、ならびに中小企業庁が中心となって、改定した内容について別途マニュアルを作成し、全国の各自治体に対して、今回の中小企業に関する官公需取引の改善点、知的財産権に関する取扱いなどについて説明が行われます。  したがって、全印工連が取り組んでいるさまざまな官公需取引における改善の成果が、間もなくある程度一定のラインまで進むところに来ています。このことは、私自身、やはり印刷産業がそもそも持っている大きなポテンシャルによるものだと思っています。この国において、また、みなさまのそれぞれの地元において、印刷産業は製造業の中でも、事業所数、従業者数、出荷高、付加価値高、加工高など、ほとんどの都道府県で3位以内に入り、かなりの県で1位となっています。この国の製造業における基幹産業であるといえます。このことを、私たちは改めて共通認識として持たなければいけません。
 今まで動かなかった大きな岩も、われわれ4750社が力を一つにすることで動かすことができます。今後、組合としての存在意義をしっかりと活かすためにも、印刷産業の位置づけを今よりも向上させる運動を含めて、みなさまと共にこれからも官公需対策にしっかりと取り組んでいきたいと考えます。そして、官公需取引が変わるならば、確実に民・民の取引においても、印刷物に関する商習慣に早晩大きな影響を与えるものと私は確信しています。












【印刷新報2017年6月29日付掲載】
その他掲載記事
・第31回 北海道情報・印刷文化典特集
・シール・ラベル特集
・SPTECとうほく2017特集
 など

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2017年6月22日付
日印産連、信頼度向上へ発信力強化
地域連携事業など推進


 日本印刷産業連合会(山田雅義会長)は6月14日、第32回定時総会を東京のホテルニューオータニで開催し、平成29年度事業計画ほかすべての議案を承認した。
 28年度は、日印産連ホームページのリニューアルを行い、内部で情報掲載ができる体制を構築。新たに会員10団体の情報や地域連携情報交流基盤〈じゃぱにうむ〉の発信サイトを開設した。グリーンプリンティング認定制度の周知にあたっては、作家の小山薫堂氏を初代グリーンプリンティングPR大使に任命。また、日印産連として初の社会責任報告書を作成し、会員団体、協賛企業ほか国公立図書館、学校付属図書館、学校就職課など約2300ヵ所に配布するなど、印刷産業として社会の求める新たな価値の創出に向けた活動、印刷産業の果たしている役割と機能を広く周知していく活動を積極的に展開した。
 29年度事業計画では、基本方針に次のように謳った。
 「社会はあらゆる局面で大きく変化してきている。こうした課題に印刷産業としてしっかり取り組み、社会の持続的な発展に貢献し、事業の成長と社会からの信頼獲得のために、日印産連では2015年からグランドデザインに取り組み、平成28年度はその深耕に努めてきたが、平成29年度もこの取り組みを継続していく。具体的には、時代の変化を早期に的確に捉え、社会の発展を支えるための『新しい価値の提供』、印刷産業の各社が『公正で的確な事業活動を推進』できるための施策展開、『持続可能な地球環境への取り組み』の推進、さらに、一般社会に向けた『印刷産業の理解促進』を図り、産業としての信頼度向上に向けた活動を推進する。」
 この4本を柱として日印産連では、ステアリング・コミッティ(運営委員会)、価値創出委員会、企業行動委員会、地球環境委員会、広報委員会など、常設の委員会・部会を中心に取り組む。また、10団体との連携体制づくりを積極的に進める。  価値創出委員会の市場動向調査部会では、インバウンド事業の情報交流拡大に向けた活動として、じゃぱにうむコンテンツの拡大、28年度に引き続き地域連携セミナーの開催(9月・大阪)などを予定する。
 同技術部会が所管する国際技能五輪への選手派遣では現在、2017年10月のアブダビ大会代表選手(亜細亜印刷・早瀬真夏氏)の強化訓練を実施中。また、2019年カザン大会に向け、代表選手選考の準備を行う。
 企業行動委員会の情報セキュリティ部会では、個人情報保護の取組みのベースとなるJIS Q 15001の改正(2017年3月末に原案確定、9月発効予定)という大きな変化に対応。「印刷産業における個人情報保護ガイドライン〈解説付〉」を10月発行を目標に作成する。
 同女性活躍推進部会では、「働き方改革」に焦点を当てながら、新たな動向や会員10団体における取組み事例の情報共有、印刷産業に働く女性のネットワークづくりを目的としたシンポジウム形式のイベント実施などを予定する。
 地球環境委員会のグリーンプリンティング推進部会では、GP効果数値化検討ワーキンググループにおいて、GP認定制度による環境負荷低減効果の数値化および活用方法の検討、システム構築などを進め、定量的にもGP認定制度が有効であることを検証していく。
 広報委員会では、今年度も「JFPI社会責任報告書」を発行するほか、来年7月に開催されるIGAS2018と連携し、FAPGA(Forum of Asia Pacific Graphic Arts)2018を東京で開催する準備を進める。
 審査・認定事業では、日印産連プライバシーマーク審査センターが審査業務を開始して10周年を迎えることから、9月に「10周年記念シンポジウム」(仮称)を企画し、基調講演や各種表彰、懇親会等を行う。











【印刷新報2017年6月22日付掲載】
その他掲載記事
・ジャグラ文化典岩手大会開催
 震災6年、復興への思い共有
・全日本フレキソ製版工業組合 創立40周年記念式典開催
・全印工連・産業戦略デザイン室 対外広報の刷新へ
 など

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2017年6月15日付
印刷インキの平成28年需給実績
グラビアインキが6年連続で過去最高を更新


 印刷インキ工業会は5月25日、第70回通常総会を東京の上野精養軒で開催し、その中で平成28年の印刷インキの需給実績が報告された。
 印刷インキ合計の生産量は34万6988トンで、前年に比べ1193トン減少。出荷量は40万9803トンで、前年より4413トン増加した。出荷額については、平成22年以来6年ぶりに3000億円台に乗り、3005億5100万円で前年を49億4100万円上回った。  品目別では、平版インキの生産量は10万7482トン。前年比で4086トン減少したが、出荷量は12万8332トンと1270トン増加。出荷額は817億600万円で前年に比べ1億3300万円増となった。出荷量、出荷額が前年を上回ったのは9年ぶり。
 グラビアインキは生産量12万4792トンと、前年より3030トン増加。出荷量は16万177トンで3591トン増加。出荷額も858億5800万円で4億800万円増加し、6年連続で過去最高を更新した。
 また、平成27年度UVインキ需給実績の調査報告では、同年度の生産量は1万4348トンで前年比107、出荷量は1万4320トンで同107、出荷額は278億8600万円で同109。うち、オフセット用UVインキが全体の約6割を占め、生産量が8920トンで前年比117、出荷量が8901トンで同117、出荷額は167億8000万円で同116となった。
 平成29年度の事業計画は、「印刷インキに関する自主規制(NL規制)の拡充および普及啓発」「第21回化学物質取扱量調査の実施」「インキグリーンマーク制度の普及拡大および運用」などを中心に展開。各常設委員会および各部会で積極的な活動を実施していく。また、平成30年に創立70周年を迎えることから、その準備も進めていく。  任期満了に伴う役員改選では、川村喜久氏(DIC株式会社取締役)が新会長に就任した。川村会長は就任にあたり、次のように抱負を述べた。
 「来年は創立70周年の節目を迎える。工業会と会員企業が永続的に成長していくためには、最新の情報技術を駆使した生産や販売体制の効率化やインキの技術を核に新事業に進出していくなどの取組みが必要だ。また、印刷インキの安全性をより高いレベルへ押し上げながら、環境負荷低減に資する製品開発を進め、業界として社会的責務を果たしていくことが大切となる。工業会のさらなる発展のため、心血を注いでいく」











【印刷新報2017年6月15日付掲載】
その他掲載記事
・特集 枚葉印刷2017
・日本プリンティングアカデミー
 新理事長に花井秀勝氏が就任
・日印産連 製紙連に反対声明文
 印刷・情報用紙値上げに対し
 など

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2017年6月1日付
中小企業者との国の契約基本方針
印刷の低価格防止、著作権配慮など明記
29年度方針(7月閣議決定)を経産省が説明


 5月26日に自由民主党本部で開かれた中小印刷産業振興議員連盟(中曽根弘文会長)の総会で、全日本印刷工業組合連合会(臼田真人会長)から出されていた官公需に関する複数の要望事項に対して経済産業省から回答があり、7月に閣議決定予定の「平成29年度中小企業者に関する国等の契約の基本方針」(改正)の中に、地方公共団体における印刷を含む役務契約についても最低制限価格制度等の対象となることが基本方針に盛り込まれることが明らかになった。また、印刷物の財産権保護に関して、基本方針に「著作権の財産的価値等への配慮が進展するよう、必要な措置を追記」すること、国や地方自治体に対して周知を図ること等、今後の対応が示された。これにより、全印工連が求めていた官公需契約における適切な予定価格の作成、地域の中小企業者の積極的活用、低価格競争防止策の導入、財産権の保護に関して、大きな前進が期待される。

全印工連役員も多数出席した議員連盟の総会

 総会には経済産業省から、印刷業を所管するメディアコンテンツ課の山田仁課長ほか、中小企業庁事業環境部取引課の担当官が出席し、印刷業界からの要望について対応状況を説明。7月に閣議決定する予定の「平成29年度中小企業者に関する国等の契約の基本方針」の中で、全印工連からの要望事項に関連して次の基本方針および解説を記載すること、また、財産権保護については経済産業省の対応の方向性が明らかにされた。
【要望1 最新の実勢価格等を踏まえた積算に基づいて適切に予定価格を作成すること】
▽基本方針
・国等は、役務及び工事等の発注に当たっては、需給の状況、原材料及び人件費等の最新の実勢価格等を踏まえた積算に基づき、消費税及び地方消費税の負担等を勘案し、適切に予定価格を作成するものとする。
▽解説 「具体的には、予定価格の作成に当たっては、過去の契約価格のみを参考にすることは厳に避け、『積算資料』『月刊物価資料』といった定期刊行物の最新号による積算や複数の参考見積もりに基づく予定価格の作成が期待される。」
【要望2 地域の中小企業・小規模事業者等の積極活用を要望】
▽基本方針
・国等は、地方支分部局等において消費される物件等については、極力地方支分部局等における調達を促進することにより、地域の中小企業・小規模事業者等の受注機会の増大を図るものとする。
・中小企業庁は、新規中小企業者調達推進協議会を活用して、国等の契約の基本方針に盛り込んだ中小企業・小規模事業者等の受注機会の増大のための取組みが一層効果的なものになるよう、情報提供に努めるものとする。
▽解説 ※地方公共団体における施策として、「印刷に係る少額随意契約」で愛知県、「地元企業優先発注」で山口県下関市の事例を紹介。
【要望3 低価格競争防止策の導入を、国から地方自治体へ強力に指導するよう要望】
▽基本方針
・国等は、地方公共団体における役務及び工事等の発注に際し、低入札価格調査制度、最低制限価格制度及び入札ボンド制度等の適切な活用が促進されるよう努めるものとする。
▽解説 「工事等以外について基本方針における位置付けを明確にし、役務等における低入札価格調査制度等の活用について改めて促進に努めることとした。なお、印刷について、官公需法の運用においては、全て物件と区別しているところ、地方自治法施行令第167条の10に規定する『製造その他の請負』に該当する役務については、これら制度の対象となり得る。」 【要望4 所有権・著作権の取扱いに十分配慮し、現在横行している不当な要求を改めるとともに、必要とする場合には、別契約として、その用途と対価を明確にした契約とするよう早急な見直しと改善を要望】
▽対応の方向性(※経済産業省の今後の対応)
・官公需における印刷契約において、受注者の著作権の財産的価値を認めること、発注者の著作権の利用目的を明確にすること、コンテンツ版バイ・ドール契約を推進。
・そのため、望ましい契約条項、問題となる契約条項について、実務的に契約の見直しが可能なノウハウ等を整理し、その内容を普及。
・「中小企業者に関する国等の契約の基本方針」(7月閣議決定)及び関連資料において、著作権の財産的価値等への配慮が進展するよう、必要な措置を追記。これに基づき、国、独法等及び地方自治体に対して周知。
 今後のスケジュールは、6月上旬に印刷に係る請負契約の整理(経済産業省内マニュアルの作成等)、6月に関係各省との調整、7月に「平成29年度中小企業者に関する国等の契約の基本方針」改正、8月〜10月頃に同基本方針の全国説明会などを予定する。
 総会の席上、中間生成物の財産的価値を明確に盛り込むよう全印工連側が求めたことに対しては、経済産業省の山田課長「実際の場面を考えながら、ガイドライン作成などの検討を進めたい」と回答した。
 今回の基本方針改正の内容は、全印工連の取組みによる官公需取引改善の大きな前進だ。総会の席上で何度も言葉に挙がった「実効性の確保」が今後の課題であり、各自治体等の受け止め方と対応が注目される。また、改正を好機と捉え、各印刷会社が積極的な行動を起こすことが、取引改善を確実なものにする鍵となる。










【印刷新報2017年6月1日付掲載】
その他掲載記事
・ジャグラ文化典 岩手大会特集
・IGAS 新ロゴマーク決定
・日本印刷産業機械工業会 80周年記念式典開催
 など

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2017年5月25日付
福島県印工組、創立60周年記念事業
「ふくしまの伝統色事業」を展開
豊かな色彩文化の保存・発信へ


 福島県印刷工業組合(佐久間信幸理事長)は5月19日、組合創立60周年記念事業である「ふくしまの伝統色事業」について発表した。福島県民の暮らし・文化に密着した色を調査・選定したうえで、将来に伝える色彩文化として保存し、県内外に広く発信していく。福島県のアイデンティティを色彩の観点から深く掘り下げる試みとして注目される。福島市で開催された60周年記念式典の席上、佐久間理事長から説明が行われた。
            ◇
 福島県印工組では2013年に、印刷物が福島県で製造されていることを広く社会に伝えるツールとして「Made in Fukushima」ロゴマークを作成し、復興支援の取組みを進めてきた。
 今回は、色に携わる印刷のプロとして、地域に根付いた色を再発見し、福島県が誇る豊かな色彩文化を県内外に広く伝えていく「ふくしまの伝統色事業〜ふくしまの伝統色彩調査と色彩文化の保存・発信」を展開する。
 基となる考えについて佐久間理事長は「『赤』と聞いて日本人が連想するのは、たとえば沖縄県では首里城の『守礼門』、東京であれば浅草の『雷門』などになると思われる。福島県民であれば、白河だるま、赤べこ、会津塗など、地域固有の風物や民芸品、自然、食物を連想するのではないか。色に対する嗜好性や表現はさまざまで、その土地ならではの風土や文化伝統に根ざした固有の色と、その色に彩られたモチーフが存在する」と話す。
 同組合では現在、5支部(福島・郡山・会津・県南・いわき)が、各地域を代表する色彩について、さまざまなジャンルから調査している。色の歴史や背景を調べ、選定した伝統色の中から20色程度に絞って命名し、福島県独自の伝統色として将来に伝えていく。
 8月頃までに調査・選定を終え、秋には告知用のポスターやパンフレットを完成する予定。文具の製作、講演会や展示会などを通して、福島の彩りにふれる機会の創出を図っていく。
 ■佐久間理事長の話
 何となく解ったつもりでいる福島の色彩について、個々の色が生まれた背景にあるストーリーなどを調べて整理する。選定した色を後世に残し、だれでも使えるようにしていく。色を通して子供たちに福島県の文化や歴史を知ってもらい、『これは僕の青』、『これは私の赤』と誇りを持って県外の人にも紹介できるようになればすばらしい。できれば、これから伝統となっていく新しい色も加えたい。
 福島県の大切な風土や伝統文化を伝えることにもつながる大変意義のある事業だと考える。普及、浸透に5年、10年はかかると思うが、具体的に土産物などへの採用も出てくるだろう。まずは、色鉛筆など子供たちに肌で感じてもらえる文具を作り、学校に配布したい。伝統色を使ったぬり絵コンテスト、有名人や学識経験者を招いた文化と色の講演会など、いろいろな企画が考えられる。













【印刷新報2017年5月25日付掲載】
その他掲載記事
・東京都光沢化工紙協組、「関東特殊加工協同組合」に
 名称変更へ
・東印工組 「VOC排出削減対策推進事業」受託
・全出版人大会、550人が結集 「忍耐から攻勢へ」
 など

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2017年5月18日付
≪「日本製本紙工新聞」5月5日付から≫
取次協/雑協 雑誌の売上に一定の成果
12月31日特別発売を総括


 日本出版取次協会と日本雑誌協会は、初の試みとして実施した雑誌、書籍など12月31日特別発売日、年末年始キャンペーンについて総括した。年末年始の7日間(2016年12月29日〜2017年1月4日、書店4069店舗)の書籍、コミックスなどの売上総計は前年比97.5%と下回ったものの、雑誌に関しては前年比101.5%となり、大幅なマイナスが続く中で一定の成果があったとした。
 今回の試みは、出版不況が続く中で、客数の多い年末年始に、より多くの消費者を書店に呼び込むとともに、流通の空白期間を少しでも減らして売上増につなげることが狙い。12月31日特別発売日(土曜日)に全国一斉発売(沖縄除く)を行った。内訳は、雑誌が正月用に特別編集された臨時増刊号、ムック、コミックスなど約130誌、計800万部。書籍は単行本、文庫、書籍扱いコミックスなど新刊約70万部。また、書店のキャンペーンとして、雑誌の購入者に抽選で図書カードが当たる「しおり」の配布や、先着順でレトルトカレーをプレゼントする企画を展開した。
 書店に行ったアンケートでは、「客数が多いときに商品を投入するのは当たり前。継続すべき」「売り場が新鮮」「元旦以降の売上が見込める」と好意的な意見があった一方、「帰省で客が来ないので、12月29日、30日の方がいい」「商品不備等があっても連絡が取りづらい」など改善を求める意見もあった。
 両協会は、今年の発売設定について、「12月31日が日曜日に当たることや、今回のキャンペーンの結果や反省点を踏まえて、早期に発表する」としている。












【印刷新報2017年5月18日付掲載】
その他掲載記事
・JPMA80周年特集
・4Fes!活況 体験とトークで盛り上がる
・「環境」と「法規制」の動きを知る
 コンバーティングの明日を考える会
 など

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